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一般人格因子:一つの尺度で性格が測れる?
一般知能因子という概念がある。通常、頭のいい人は何をやらせてもよく出来る。算数ができる人は多くの場合国語も理科も社会もよく出来る。
一般知能因子というのは様々な知能に共通する賢さを示すような指標だが、性格にも同じものがあるらしい。それが今回取り上げる論文で検証されている一般人格因子と呼ばれるものだ。
パーソナリティの一般的な要因: 5 要因モデルにおけるビッグ ワンの証拠
A general factor of personality: Evidence for the Big One in the five-factor model
人間の性格を記述する心理学的モデルで有名なものにはビッグファイブモデルがある。これは人間の性格を
・神経症的傾向性(Neuroticism):感情の安定性や不安定性
・外向性(Extraversion):社交性や行動の積極性
・開放性(Openness):創造性や想像力、知的好奇心
・誠実性(Conscientiousness):自制心や責任感、誠実さ
・協調性(Agreeableness):他者への思いやりや共感、協調性
といった5つの因子で説明したものだが、一般人格因子というのはこれら5つを束ねるものになる。
これは「頭がいい」に対応する「性格がいい」という概念に相当するなにかである。性格がいい人は、くよくよせずに朗らかで正直でコミュ力があって、というようにすべての面で優れている。
この研究では、いくつかのデータをもとにビッグファイブデータの因子分析を行って、大きくは一つ、中くらいでは2つの因子としてまとめ上げられることを示している。
ちなみに中くらいの2つの因子というのは、安定性と可塑性(変われる力)であり、なんとなくそうかなというような気分になる。
このビッグワン(一般人格因子)で幸福を予測したものはないか?
明日目を通す論文:
一般性か特異性か?二変量二因子潜在変化モデルを用いた性格特性とメンタルヘルスの結果との関係の調査
Generality or specificity? Examining the relation between personality traits and mental health outcomes using a bivariate bi–factor latent change model