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製薬企業に興味がある薬学生へ——実習時期の選択が未来を左右する
実習時期の選択、迷っていませんか?「企業に行きたいなら1・2期を選ぶべき」という話は、薬学生の間でよく聞きます。しかし、近年の就活早期化により、単に1・2期を選ぶだけでは不十分になっています。
製薬企業を目指すなら、実習の経験をどう活かして就活に挑むかを考えることが重要です。企業の選考では「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」が問われますが、薬学生にとって最大のエピソードは臨床実習の経験。薬局での地域医療、病院での抗がん剤治療、治験、医薬品採用など、実習を通じて得た学びが大きなアピールポイントになります。
ただし、実習に行く前にガクチカは書けません。「なんとなく製薬企業に興味があるから1・2期を選ぶ」だけでは不十分で、実習と並行して就活の準備を進める必要があります。例えば、4年生の2~3月には企業研究を始め、5年生のインターンに備えることが求められます。実際、1・2期を選んだ薬学生のうち、製薬企業に就職できたのはわずか数名というケースもあります。
この記事では、実習と就活を両立し、製薬企業への道を切り拓く戦略を詳しく解説します。将来の選択肢を広げるために、今から準備を始めませんか?
今の薬学生はよく就活したいなら1.2期を選ぶべきだよと周りの友達や先生から言われることが多いです。ただ、最近は1.2期を選んだとしても厳しいのです。ここで言う厳しいとは薬剤師の免許を取れる学科(薬学科と略します)に所属してかつ、製薬企業に行きたい場合です。以前までは、というより以前もなんですが、実習時期が後半(2.3、3.4期)の場合だと、企業の夏のインターンやらESなどを書けないということがありました。実際に3.4期の先輩で本当は企業を受けてみたかったけど、実習でヘトヘトになってしまい、インターンとかいけなかったことを後悔しているといったひとがいました。なので、学生間で企業に行きたければ、実習時期を1.2期にしないと行けない。学校側もそれを配慮するよっていうぐらいでした。
しかし、近年就活の早期化によって、4年生の2.3月辺りから就活を始めないといけないということが起こってきました。就活自体は、5年生の夏・秋インターンに備えるという感じなのですが、どこの製薬企業のどの職種が自分が行きたいかっていうことを考えて、いわゆる"ガクチカ"っていうものを仕上げないといけないのです。実際問題薬学科のガクチカとはどのようなものでしょうか。そう、臨床での実習経験です。
薬局での地域包括ケアシステムやら、少子高齢化に対するかかりつけ薬剤師として、医薬品をどのように扱うか。病院での最先端の抗がん剤治療や治験などから現場で問題となっていることを踏まえたうえでの医薬品開発、医薬品採用など、実習経験で得たことを書けば、ガクチカは書けます。ただ、実習にまだいってないのにガクチカは書けないですよね。まぁ予想して書いてもいいですが、やっぱり実際に実習で感じたことと企業が求めていることがマッチしているかを確認してからのほうがいいです。実際になんとなく収入が高いから企業行こうって思って1.2期を選んだとしても、2月くらい、すなわち実習がちょうど始まってから就活を考えておく必要があります。
実際に先輩の話ではありますが、学年のうち、半数ぐらいが1.2期を希望したのですが、実際に企業に行ったのは2名のみでした。もちろん、その学生が優秀だったということはいうまでもありませんが、実習と就活を両立できるかというと難しい点もあります。とはいえ、企業の収入がいいのも、与信が高くローンも通りやすい、家族や友達からすごいと言われる感覚を得られるのも企業のいいところでしょう。なので、企業に行きたいのであれば、実習にしっかり取り組むのも大事なのですが、就活も考えとかないといけないよね、という話です。