iPhone5バッテリー交換 モッサリ挙動が新品同様によみがえる
iPhone5を自分でバッテリー交換し、今も現役使用中である。ポッドキャストや動画再生、Kindleアプリでの読書などに使うことが多い。
5のバッテリー交換は、いまAppleで対応してくれるかどうか分からないが、高額になるのは避けられないので、少しでも出費を抑えたい人は(保証対象外となり、あくまで自己責任ではあるが)Amazon等で買えるバッテリー交換キットをお勧めしたい。
YouTubeで分解動画を見て予習をしてはいた。実際にやってみてもやはり、iPhoneのバッテリー交換で一番手こずるのは強固に接着された本体ケースふたである。非防水のiPhone5ではあるが、他のiPhoneシリーズ同様に、ケースふたはガッチリと強固に接着剤で固定されている。ユーザーがバッテリーを交換するようには到底作られていない。
力任せにこじ開けて、ガラス面にヒビ割れを作らず無事にケースを開けることができれば、後は比較的容易である。順番にビスを外し、これまた強力に両面テープで貼り付けられたバッテリーパックを慎重に外したら、新品に取り換え元に戻すだけ。古いリチウムイオンバッテリーを取り外す際、折り曲げるなど無理な力を加えると、発火の危険性があるので気を付けたい。バッテリーはお住まいの自治体が定める廃棄方法で処分すること。
バッテリー交換は、単に繰り返し充電によって劣化した電池をリフレッシュするだけではない。初期のiPhoneはバッテリーの劣化によって処理速度を落とす仕様なので、バッテリーが新品になると、モッサリしていた挙動までもがサクサクと新品同様に生まれ変わる。
バッテリー交換は成功体験ばかりではない。長年愛用したiPod miniではケースを開けることまではできたものの、折れた状態で収納され劣化していたフレキシブルケーブルを断線させてしまい、手痛い授業料を払うことになった。交換部品を手に入れることはできても、もともと無理に押し込まれていた部品なので、もとのケースに納めるのはリスクが高く、敢えなく断念した。事前に買っておいた交換用の新品バッテリーは使わず仕舞いである。
デジタルガジェットが、ユーザーの手によって修理ができない仕様なのは、ユーザー側の修理して使用する権利を奪うものだーという考え方があって、一頃ニュースになったことがあった。極めて高度な電子機器をユーザー自身が実際修理できるかどうかは別として、メーカー側も売上げ低下に繋がらない程度に、初めから使い捨てや交換対応のみとする仕様を改めるなど対応を迫られている。
大切に修理しながら物を長く使うことは収益増に繋がらない、ひいては市場経済の低迷を招くーという考え方があるだろう。費用が増すリサイクルは儲からない、儲からなくては意味がないーこれも一つの考え方だが、儲けることばかりを考えると上はキリがない。狭い地球上の限られた土地の上で、私たち生き物は身を寄せ合って生きるしかないのだから、ちょっと何とかしようよーというのが多分「SDGs」なんだろうなぁ、とぼんやり考えている。