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ライティブ続報 半年間毎日仕事で酷使した万年筆

昨年7月頃に購入して以来、胸ポケットに差し主に職場で毎日酷使してきた万年筆、ライティブ。電話応対で書き殴るメモ、支部担当者へのひとこと連絡事項、切手払出しのためのサインなど、この半年以上、一日中何度もキャップを抜き書き付け、またキャップを差しては胸ポケットから出したりしまったり、机の上に転がしたりを繰り返してきた。

今日はちょっとだけ重い荷物を持ち上げる仕事があった。ドサリと置いた荷物から手を離した瞬間、カラカラと軽い音をたてながら地面に何か転がり落ちるのが視界に入った。私の胸の万年筆である。まさにマットブラックのライティブが、いま落ちた瞬間だった。あっやば!と思う間に、落ちたはずみでキャップまで抜けてコロコロ... ちょうど側にいた従業員の足下まで転がり、その人が拾い上げてくれた。

アスファルトの上だが、幸いほとんど目立つ傷もなく、足下に気付き踏んでしまわなかった人にも感謝だが、ライティブを元通り胸ポケットにしまおうとしたタイミングで、何か違和感がある。もう一度キャップを抜き差し。キャップ... 割れてはいない、でも何か... 嵌合式のキャップが以前より緩くなったのに気が付いたのである。

はめる時よりも抜く時の方がいやに緩い。どうも落とした瞬間に、既に緩くなっていたキャップ内部がさらに緩くなったらしい。首軸側に目に見えるような異常はない。もちろんキャップの内側もだが、おそらくはキャップ内部にあるインナーキャップ側が肉眼でははっきり分からない程度に摩耗、劣化したのが原因だろう。

万年筆に限らず筆記具というものは、とにかく落としてはいけない。他人に貸してはいけないし(とくに万年筆を初めて見るような人には)、無理な力を加えてはいけない繊細な筆記具であることは重々承知の介(?)である。落とした私が悪い。まぁ、毎日使っていれば落とすようなことはしょっちゅうあるので仕方がない。そんなことを気にするくらいなら使わない。仕事中にしげしげと筆記具を眺めているような暇はないのだ。

仕事にガシガシと半年間使ってきて、同じく嵌合式キャップのプラチナ・プレジールで経験した悪夢再び、さらに思い起こせばプロシオンで経験したネジ式キャップのネジ山をなめた悪夢再び、万年筆キャップの緩み問題勃発である。

不恰好だが、とりあえずの応急処置として首軸に医療用プラスチックテープを小さく切って貼る。表面からは見えないが、裏返すと...うーむ。

とりあえず、首軸側裏の見えないところに医療用プラスチックテープを小さく切って貼り、キャップ内部の摩擦係数を高める作戦。キャップの緩みは改善したが、帰宅してからどうにかしたい欲求がふつふつ。塩ビ素材っぽいインナーキャップを加工するのは難しそうなので、アクリル樹脂っぽい首軸側に1mmほどレジンを盛る作戦を試してみようかと考えている。

いかんせん比較的安価なライティブ、軽さゆえに耐久性はもともと心もとない。メーカー修理など考えられるはずもなく、気に入らなければ買い替えるだけだが、デザインが気に入り愛着もわいてきたので長く使いたいなぁ。

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