劣化しやすいのに優先度が低い「浴室リフォーム」
キッチンや浴室、トイレ、洗面台などの「水回りの設備」は、住宅設備のなかでも最も早く劣化していきます。
特に劣化が著しく進むのが「浴室」です。
浴室の劣化が激しい原因は、浴室で使われる大量のお湯にあります。
浴室では、40℃にもなる熱い湯を、キッチンの2倍ともいわれるほどたくさん使用します。
水には元々素材を消耗させる力があり、それゆえ水回りの設備は劣化しやすいのですが、これに熱が加わることにより、バスタブや壁材などの各素材に膨張を促します。
この膨張は一時的なもので、温度が低下すると一気に収縮します。
つまり、入浴のたびに浴室の各設備は膨張と収縮を繰り返しているのです。この膨張と収縮が浴室にさらなる負荷をかけ、劣化が加速度的に進行してしまいます。
また、浴室は防水仕様で密封性も高くなっており、湿度が高くなっています。 湿度の高い環境はカビや雑菌の繁殖を促すため、浴室が余計に劣化しやすくなってしまいます。
さらに浴室を掃除するときは、ガンコな水垢汚れを落とすために酸の力で汚れを溶かす酸性洗剤や、カビを落とすために防カビ剤などのアルカリ性の洗剤を使います。
バスタブや床(以下、バスフロア)は、それらの刺激が強い洗剤で毎日のように洗われていて、この刺激も劣化を促す要因となります。
このように浴室の劣化が進み、一般的には7~10年経つと、リフォームの必要性が生じてきます。
戸建て住宅自体、建てて10年ほど経った頃から劣化が始まるのですが、そもそも住宅をリフォームするときは、
「外壁→リビング→キッチン→子ども部屋」の順でリフォームをしていく傾向があります。
水回りのリフォーム人気は高いものの、キッチンなどのほうが人気は高く、浴室のリフォームは優先度が低いという場合が大半なのです。
その結果、「バスタブがひび割れて漏水する」などの緊急工事が必要な状態になるまで放置されることもあります。
次回は「なぜ浴室リフォームが後回しにされるのか?」その理由をお伝えします。
小林誠司 紹介VTR
(TV番組「密着ドキュメンタリー分岐点」より)
理想化研 サービス紹介VTR
(TV番組「密着ドキュメンタリー分岐点」より)
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