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物欲クロニクル②

前回はファストファッションが好きではないという内容の投稿をしたが、ファストファッションの対極にある「一生付き合える物」について述べてみたい。
(お堅い話ではなくて個人の趣向のお話です)
写真にあるのが前回の例に上げた
「スタジャン」
スタジアムジャンパーの略語だが、これは和製英語で本国アメリカでは「アワードジャケット」と云う。
私がこのスタジャンを知ったのは云わずと知れた、映画「ビバリーヒルズコップ」
主人公のエディ・マーフィ扮するアクセル・フォーリーの衣装からだった。

エディ・マーフィ扮するアクセル・フォーリー


スタジャン、スウェット、デニムにスニーカーといったアメカジの王道ともいえる着こなしは当時小学生だった私の目に、とても新鮮でカッコ良いものに映った。
私が所有するこの3着はいずれもアメリカはゴールデンベア社製の物。

ゴールデンベア社のスタジャン。
当時はMADE IN USAという言葉に憧れを抱いた。

同社は現在も頑なに本国アメリカのカリフォルニア工場で生産を続けている。
私が最初に手にした一着は一番左の袖がパンプキン身頃がボルドーカラーの一着で、高校三年生の冬のアルバイト代で購入した。当時は確か2,3000円ほどで販売されていた。現在は円安と物価上昇の影響で100,000円ほどと、とんでもない価格になってしまっている。
右の二着は社会人になってから購入したのだが、いずれも新品ではなく古着で購入したものだ。
現在でも根気よく探せばミントコンディションの一着が10,000~20,000円くらいで手に入る。
袖はレザー、身頃はメルトンウール、内側がキルティングの綿入りの物と一枚布で綿無しの物とがあり、秋と冬で着分けている。
作りはとてもしっかりしていて耐久性は抜群。
難点は上質なウールをふんだんに使用しているため、「虫食い」に注意することだろうか。クローゼットにムシューダは欠かせない。
普段の手入れは着用後に馬毛の洋服用ブラシで埃を払い、ウールの表面を整えてあげるくらいとさほど手間はかからない。
アクセルのような王道アメカジ的な着こなしにも、インナーにシャツとネクタイ、ボトムにチノパンとアイビーテイストで少し上品な着こなしにもと幅広く対応できる点も魅力だ。

ヘビーデューティな古き良きアメリカを探す旅は次回、
物欲クロニクル③へと続く

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