腐る朽ちるされど生活は続く
間違えて設定したアラームで叩き起こされて早々、冷蔵庫に足をぶつけてしまって、上に置かれていたグラスを割ってしまった。なんとなく幸先が悪い気はしたけれど、それでも今日はバイトで、いくつか締め切りが迫っている原稿があって、来年度にやりたいと思っていることに関しての下調べをやる予定で起きた。そのどれもが達成されないまま、こんな物を書いている。淹れっぱなしになっていた紅茶に、ふわふわとしたものが浮いていた。
アメリカ民謡研究会さんの曲が好きだ。こういう何にもうまくいかなかった日にこそ聴きたくなる。あの抽象的な世界に浸ることでちょっと元気になる日もある。今日がそういう日かもしれない。食べ損ねたシュークリームから、変な匂いがする。
いろんな音楽を聴いている。それにしか集中できない。ギターを手に取ってみても、数音鳴らして、すぐに頭痛が邪魔をする。寝転がってみても、西陽が目に染みて痛い。メイクはもう数週間していない気がする。スポンジに黒いカビが生えてきている。
誰かと会う予定をドキドキして待って、当日面倒だと思いながらも家を出て、心地いい疲労感に包まれながら帰りの電車に揺られる、そういう日が定期的になければいけない。
そういう日の夜は死にたくならない気がする。楽しかった!!でも疲れた!!で体の中をいっぱいにすれば幸せになれるんだけどなあ、他者が関わってくる系の幸せはそう簡単に叶えられない。
そうやって思いながら、一人で部屋の中で腐っていく。
やるぞ!頑張るぞ!と叫びながらしか服を着替えて顔を洗って外に出る準備ができない。この間の豪雨でびしょ濡れになった古い靴をこの機会に捨てようと思って、まだ靴箱の中にしまってある。無印の靴。デザインも悪くないし、安いから履き潰せるのでおすすめです。
結果的に今日の戦果は公募1700字課題2字(2字!?)というとんでもない偏りを見せています。ちなみに一応の目標は公募1600字課題1000字なので普通にまずい。計画性を身につける方法があったら教えて欲しいけれど、多分怠惰なので実践はしない。後回し癖を治す方法!という記事を読むのすら後回しにしている。
最近、「ゆめゆめ」という言葉に「努努」という漢字が当てられることを知って軽く落ち込んだ。
努力せずに生きていきたい。好きなことだけで生きていきたい。そのための努力をしようとして、頭が重くなって、結局別の芸術に逃げている。
小説を書くことから逃げるためによくわからない日記を書いて、それすら面倒になったらギターを触ってみて、指が痛くなったら板タブを取り出して何か書いてみて、でもいかんせん古くて安いものだから反応の悪さに苛立って、そしてまた、小説へ戻っていく。そんな生活を繰り返している。自由を手に入れようと、結局やっていることはさして変わらない。
実家の部屋の隅で朽ちかけていたアコギをちゃんとギターらしく生かせようとして、私の城に持ち込んだのは、大きな変化かもしれないけれど。
やっぱり生活にはメリハリがなきゃいけない。動きがないと、清水も腐るのでね。