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【なぜ嫌いな人が現れるのか】

今までの人生を思い返してみてください。
・嫌いな人がまったくいなかった時があったでしょうか。
・どの年代、どの場所でも、嫌いな人が現れたのではないでしょうか。
・今までは好きだった人が、嫌いになったことがあるのではないでしょうか。
・嫌いな人がいなくなったと思ったら、また別の嫌いな人が現れ、苦しんでいるのではないでしょうか。

嫌いな人と会わなければならない苦しみを、仏教では「怨憎会苦」といいます。
これは「四苦八苦」に数えられる苦しみの一つで、古今東西、すべての人が、普遍的に受けなければならない苦しみだとお釈迦さまは教えられました。

なので結論をいいますと、いつの時代も、これから何年たっても、どこへ行っても、たとえ宇宙に飛び出しても、「怨憎会苦」からは逃れられません。
人と会えば、必ず「怨憎会苦」が発生するのです。
なので「怨憎会苦」をなくすことは不可能ですが、次のことを知っておくと気持ちが楽になります。

私たちは、過去、やってきたことは千差万別で、みんな違います。だから、どうしたって価値観が合わない人も出てきます。
「なんで、あんなことやるのかな」
「考えられん。ウソみたい」
と、自分とは馬が合わない人は必ず出てきます。
反対に、馬が合う人も必ず現れます。
合わない人も必ずいるけれど、合う人も必ずいるんだということを知っていれば、嫌いな人がいて当たり前なんだと思えるようになります。

また、自分のやりたいこと、願っていることが、その人のせいで邪魔されているので嫌いになることがあります。
だから、その人のやることなすことが気に入らないのです。
自分の欲が、その人によって妨げられているから、その人がどうしても好きになれないのです。
自分が何を欲しているのかを、よくよく見つめることで、その人のことが嫌いになっている原因を発見することができます。

【自分と合わない人は必ずいる】
【自分の欲が、その人によって邪魔されている】
このことを知っておくだけでも、怨憎会苦は、相当緩和されます。

また仏教には、究極的に、怨憎会苦が問題にならなくなる幸せが教えられているのです。

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