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雑記 2025/1/22
朝、洗い物ついでにキッチンの蛇口を雑に洗いながら考えたこと。
我が家にあるのはステンレス製のレバー式で、手が汚れていても肘で押し上げれば水が出せるタイプだ。ネットによると「シングルレバー混合水栓」というらしい。レバーを右に回せば水、左に回せばお湯が出る。
この家に引っ越してきて2年が経つが、以前住んでいた賃貸のマンションは昔ながらの「捻るタイプ」だった。
「2ハンドル混合水栓」水色の透明なハンドル(ハンドルというか取手?)を捻ると水が、赤色を捻るとお湯がでるやつ。ハンドル周りに水カビが生えやすく、なんとなく見た目が嫌だったことを覚えている。加えて、蛇口の取り付け位置が悪いのか水ハネが激しく、洗い物をするたびに服に水がはねてくるのにイラっとしていた。
普段蛇口に関して特にストレスを感じない生活を送っているが(ストレスがないときって無自覚だよな、何かしら不快な状態になって初めて「うわーこれストレス!」って気づく・・・)、もし今前の家に戻ったらすごくストレス溜まるのかな、洗い物をするたびに憂鬱になるのかな?などと考えていた。
でも、よくよく思い返してみれば、あれはあれで幸せな生活だったと思う。
まだ下の子が生まれる前で、家族3人、階段しかない古いマンションの3階、2DKの部屋で暮らしていた。子供のいる生活が初めてで、何もかも手探りで、物も十分に揃っていなかったが、部屋が狭い分いつも3人くっついていた。
あのときって、未来への希望が自然と湧いてくる状態だったと思う。いつかもっと広い家に住みたい、またマンションだとしてもエレベーターがある方がいい、もし家を建てるなら全部自分たちで決めれるね、とか・・・。
まだこの先に物語の「続き」があるのだと、何の疑いもなく思えている感じ。たとえ家族との関係に多少問題や悩みがあっても、環境を変えることでそれも一緒に解決するんじゃないか、とか。いや別に今のところ問題はないんだけど、妄想癖があるもので。
自分はまだこの状況を変えられる、自分次第で変えていけるって思えるのは、貴重なことなんだと気づく。それはある意味自分の心を楽にしてくれる。
今の家は一応戸建てで、あらゆる面で(もちろんキッチンの蛇口含め)前の家よりはるかに快適である。唯一、冬場は考えられないほど寒いってことぐらい。それ以外はもう疑いようがなく、今の家の方が好条件だ。
でも、もし今日常的なモラハラとかにあっていて、もしくは離婚の危機に瀕していて、どうしようもない不安や孤独を感じるような状況だとしたら、より気持ちが辛くなるのはどちらの家だろうか。何もかも満たされているはずの、今の家のほうがきっと私は辛くなるだろう。それはたぶん、何かしら終わりが見えているからだと思う。これ以上環境のせいにはできませんよ、変えられるところはもうないですよ、というどんづまり感。これが私を苦しくさせるだろう。
だからといって、無理に満たされない環境に身を置く必要はないのだが、ある意味「満たされない」ことが「満たされる」条件なのかもしれない。いや難しい!燃え尽き症候群には気を付けましょうってことかな、たぶん・・違うか?