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【夜空に満月】大自然の中で常に命の危険と隣り合わせ。太古の人類に想いを馳せる。

愛犬の散歩に向かう時間と最初の方角が、ちょうど無理なく夜空を見渡せるチャンス。ここ数日間は特に月の変化が気になっていた。今夜の満月はバックムーンと呼ぶらしい。

頭の中を巡る想像の世界は、遥か20万年前とされる太古の人類の様子。

~ 明るく温かい、暗く寒い、眩しい光、静かで大きな光、数え切れない小さな光。
目ざめる度に変化する、似ているが昨日とは違う。
願えば白い雲がわき上がり水が降る、流れる、溜まる、飲める、生きる、命を繋ぐ。
緑が増え、火を覚え、獣を切って焼いて食べる、嬉しい、みんなが笑顔。

どこかの誰かが誰よりも最初に太陽が昇降する位置、高さ、時間を、月の満ち欠けのサイクルを、そして星々の群れに興味を持ち、何かに記録した、祝った、踊りで体現した、口伝えした、子たちに、そして隣の集落に伝承した。
草木の種類や動物たちの変化、動きとの関係にも気付くようになった。

暑さや寒さ、食糧の確保で辛い思いをせず、予想したいと考えるようになった。
永久にとも表現すべき長い月日と世代交代の中で、より安全で確実な形を見い出せるようになった。
常に、次の子孫に、そして周囲の集落へ、より遠くの人たちへも伝え、知恵を交換し合い、協力を知り、より大きな地域、グループへと発展した。
満足と笑顔を確実にするために、次の約束がしたくなった。そのために決まりごと、ルールを相談して決めた。
力ある者、知恵のある者が全体を導くようになった。各々の技の長けた者が出現し始めた。 ~

何度も天変地異で全てを失い、一から立て直し、より優れた形を生み出し続けた。生きるために、命のために、家族のために。

太陽や月の動きに関心を抱き、具体的な記録を残し始めたのは太古からの人類史の中ではつい最近のこと。
太陽については古代エジプト人で約5,000年前(他の高度文明が12,000年前説もあるが、さて置き)、月についてはガリレオが約400年前、20万年の人類史を1mの定規に例えると現在から僅か0.4~1mm程度の最近に過ぎない。


<太陽の動きに関心を抱いた人々>

  • 古代エジプト人: 太陽神ラーを信仰し、太陽の動きを神聖視。

  • アリストテレス: 古代ギリシャの哲学者で、太陽を含む天体の動きについて多くの著作を残した。

  • コペルニクス: 太陽中心説を提唱し、天文学の発展に大きく貢献。


<月や星の動きに関心を抱いた人々>

  • ガリレオ・ガリレイ: 望遠鏡を用いて月や星の観察を行い、天文学の基礎を築いた。

  • ヨハネス・ケプラー: 惑星の運動法則を発見し、星の動きの理解に貢献。

  • プトレマイオス: 『アルマゲスト』を著し、地球中心の宇宙モデルを提唱。

現在では、人口知能AIたる代物が役割の幅を広げるなど、科学技術の目覚ましい進歩によって、月どころか本腰を入れて火星に人類が住もうとまでしている。
最初に太陽や月の動きに感動し驚いた太古の人たちに会って、今の様子を教えてあげたい。
きっというだろう。火星は不要だが、ガスコンロと電子レンジ、冷蔵庫、水道蛇口にお風呂、洗濯機が欲しいと興味を抱いてくれそうだ。あとは四輪駆動のジープとライフルだろうか。

たまには夜空を見上げて月の満ち欠けを感じとり、思考を過去へ未来へ飛ばしてみるのも楽しい。
現代人は自然に溶け込む時間が少な過ぎるのかも知れない。

そう感じた日曜の夜でした。


※画像はPixabayStockSnapによるものです。

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