高齢者や障害者等の移動等の円滑化の促進は進んでいるか?
バリアフリーを掲げる施設は多数あるが、利用者の行動や動線を本気で考えているのは重度障がい者を受け入れる病院だけである。
その他、商業施設などを含む全てにおいては、身障者用駐車場(車椅子優先)を数ヶ所設けるのみで、その希少数の恩恵を逃した者は、身体への過度な負担と危険を覚悟した移動を強いられる。
施設の駐車場は、1台でも多くの車両を受け入れようとドアの開け閉め限界の区画で仕切られる。
厄介なのは車止め(輪止め)の位置(各々の間隔)で、駐車した車両の隙間に車椅子を置くことができたとしても、そのままの体勢で車止めの隙間をぬって後退移動させることができない。
そうなると、駐車した車両の前方、いわゆる通過車両側を移動せざるを得ない。
車両を発進させようとする者、後退して駐車しようとする者に注意しながら車椅子を移動させる行為は冷や汗ものの重労働になる。
車椅子優先区画を利用する人たちが、サービス方針に則って皆が何らかのハンディキャップがあれば未だこの苦労も救われるのだが、健常者でシャキシャキと歩け、ただ施設の直近である利便だけを身勝手に貪っている光景を目の当たりにすると怒りと悲しみが込み上げる。
運悪く雨天にも幾度かこのような光景に遭遇した経験があるが、流石に涙が溢れる(雨で流されて分からないが)。
身障者用駐車場をはじめ、駐車場から施設への誘導路や優先トイレを含め、通路幅や段差を排除したスロープなどの特別な手当については、費用の低金利融資や所得税・法人税の割増償却、手数料免除、建築基準容積への不算入などが優遇される。
各施設側にお願いしたいのは、「はい設置しました。申請条件を満たします。」「これで当店もバリアフリーを謳えます。」ではなく、実際に車椅子をひろげて押してみる、移動してみるという具体的な検証を一度は行っていただきたいということである。
百聞は一見に如かず、一目瞭然。施設完了後に四の五のとクレイムの問い合わせ対応に時間を割く必要も防止でき、一石二鳥だと感じるが如何なものだろうか。
また、施設を利用する健常者の方々にもお願いしたい。
できるだけ出入口付近に駐車して楽をしたい気持ちは皆おなじ。しかし、私たちだけのことではなくご高齢の方々、妊婦の方、小さなお子さんとご一緒の方々を含めて何らかの移動に対するハンディを持って困っている存在もあるのだと、頭の片隅にでも置いていただきたい。
100均で車椅子マークのマグネットが簡単に手に入り、誰でも何処にでも貼ることができるが、そのマークが意味するところの重みを察していただけたら幸いだ。
バリアフリーという言葉は今のところ納得できる次元のものではなく、
絵に描いた餅のように感じるのは私だけだうろうか。
通称・略称、バリアフリー法
平成18年(2006年)法律第91号
社会保障法
国土交通省が管轄
バリアフリー
人に優しく
できたフリ
皮肉っぽくて恐縮ですが・・・
その商業施設の店内を巡っていると放送がありました。
「車椅子専用駐車場は健常者の方の利用をご遠慮しています。ご協力をお願いします。」
ハンディのある人たちを意識した、とてもいいアナウンスだね。
と感心していたのですが、レジが終わって出口に向かうと使い終わったカートが整然?とガッリ並んでいる?!
出口半分以上を塞いで溢れている!!
私は口より先に行動に出る性格のため、先ずはカート3台ほどを掴んで他の空きスペースへ移動。
堪らず、手をあげて「すみません。これじゃ通れません。」とスタッフに声を掛けた。
重箱の隅をつつくようで嫌な奴だと感じるでしょうが、移動と利用に関する利便と安全を本気で皆が理解していれば、こんな状況は生まれない。
耳に優しい台詞は聞こえてくるが、現場の実際にはなかなか反映されない寂しさを感じる。
社の方針とスタッフへの周知徹底。
そんなに難しい話しでもなく、そのやりようは幾らでも考え得る。
機械的に指示されたことだけをこなす人、自ら理解し何が不足か必要か優先を含めて動ける人、様々だが・・・。
そこで、嫌味な句を残したくなった(苦笑)。