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飲酒運転者によって激変する人生。被害者は何故、いつも逞しくなければならないのか?


<ニュース記事の概要>

埼玉県で高校3年生の球児、山口眞士さんが自転車で帰宅途中、飲酒運転の車にはねられ2週間意識不明に。仲間のビデオレターで奇跡的に意識を取り戻し、野球部の記録員として復帰。最後の夏、試合で仲間を応援し続けた。

  • 事故発生: 2023年11月8日午後10時頃、飲酒運転の車にはねられ意識不明に。脳の損傷を受け「ずっと目を覚まさないかもしれないし、人によってさまざま。声をかけてあげてくださいね。」と医師からの言葉。

  • 仲間の支え: 3ヵ月の入院の中、仲間50人のビデオレターが回復の大きな力に。耳元で聞かせると涙が流れ意識が戻った。

  • 復帰と挑戦: 2024年2月に復帰し、スコアを学び記録員としてチームを支える。

  • 最後の試合: 不動岡高校に敗北したが、仲間と共に戦い抜いた。

<感ずるところ>

高3球児のドラマチックな復活劇と感動していてよいのだろうか?
もちろん、期限のない寝たきり状態も最悪の事態としてはあり得た訳で、大いに喜び感謝し、仲間の元へ戻りたいという気力と努力、行動力を称えたい。
命を落とす事態にならなくて、本当によかった。

そもそも、なぜ、こんなことになったのだろうか?
そう、最も悪質とされる故意犯、飲酒運転者によって、平穏で順調な人生を突然中断し激変させられてしまった。
被害者(と家族、周囲の関係者)は、どんな事故でも、いつでも心身共にドン底に突き落とされ、本来他に向けることができた貴重な時間を奪われる。
人の生きたい、戻りたいという本能が、これまで以上の労力を自らに求めて、経験する必要がなかった苦労を背負うこになる。
被害者(関係者)の方々が後に発言する「前向きに」という言葉が、逆に寂しさと悔しさ怒りを感じさせる。

飲酒運転を許せない。
決して許してはいけない。
なぜなら、防げるはずの行為だから。
少なくとも、酔った時点で運転する資格を放棄しているのと同じだから。
そんな状態の者に貴重な時間を奪われたくない。
命まで奪ってゆくというのなら、断固として歯向かう。

加害者の言い訳は、少しだけ、ちょっとだけ、直ぐそこまで、このぐらいなら、ということだったのかも知れない。
しかし、本人の自覚とは別次元でアルコールは脳を麻痺させ、確実に正常な状態とはかけ離れてしまう。
たった一杯が引き起こす悪影響の大きさ、広さ、深さを、日々機会ある度に思い浮かべてみて欲しい。

加害者が後に口にする「償い」より、被害者(関係者)が受ける「心労・苦労・時間の浪費」は遥かに大きく理不尽極まりないのだから。


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