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速記教室【初級:Lev.1-7】五十音:た行

先回までの復習


皆さん、こんにちは。今日も楽しく速記を学んでまいりましょう。

まずは先回の復習から。あ行、か行、さ行と進んできましたね。

いつものように少なくとも紙1枚ほど準備運動をして運筆がスムーズになったら、あ行、か行、さ行のそれぞれの文字を何度か書いてみてください。

上手に書けましたか?

それでは、今日は た行へと進んでまいりましょう。

前回の課題の答え


その前に、前回の課題の答え合わせ!

皆さん、課題に何度かトライされ、自分の満足いく速記文字が書けましたか?


私も、紙の上でないのでうまく書けず、何度も何度も書き直しながら、タッチペンとタブレットで皆さんのお手本にふさわしい文字が書けるよう頑張っていますが、なかなか思うようには書けないところです。ちょっとカクカクしておりまして、ごめんなさい。

た行


さて、今日は た行です。まず、基本文字を練習していきましょう。

た行

」は、上から左下へ向かって45度よりやや垂直に下ろす線で10ミリ

」は、「た」の字尾の左側に小さな丸をつけます。

」は、少しイレギュラーな書き方で、「う」の字尾の左側に小さな丸をつけます。「う」の長音「うー」は右側に小さな丸ですので、間違えないように注意しましょう。

」は、「ち」を半分の長さ、つまり5ミリにします。

」は、「う」の倍の長さです。つまり、上から下へ、真っすぐ垂直に10ミリの線となります。短くならないよう注意しましょう。


この5つに加えて、もう2つだけ覚えましょう。

たい」は、「う」と同じです。上から下へ真っすぐ垂直に5ミリの線。

てい」は、「て」と同じです。


どうぞ何度か書いてみてください。

た行にも「変規」あり!


そして、た行にも、さ行と同じように「変規」があります。

た行で変規を持つのは、「」、「」、「」、「」の4つです。

「つ」には変規がありません。「たい」と「てい」にも「変規」はありません。

正規は上から左下への線でしたが、変規は下から右上への線となります。

そして、速記文字は左から右へと書きますので、当然ながら、これも変規のほうがより斜めに傾きます。45度ぐらいとお考えください。

た行変規

」の変規は、正規の「た」を下から右上へ、45度の角度で10ミリ。

」の変規は、正規の「ち」を下から右上へ、45度の角度で10ミリ。字尾の小さな丸は左側につけます。

」の変規は、ちょっとイレギュラーですが、「ち」の変規の倍の長さ、20ミリとなります。

」の変規は、これもイレギュラーですが、「た」の変規の倍の長さ、20ミリとなります。


そして、さ行と同様、基本的に鋭角優先正規優先の原則に従って書いていきます。

練習してみよう


では、た行の文字を使って書いてみましょう

た行は、もともと上から左下へと手戻りする書き方なので、ゆりつぎをしながらどんどん左下へと戻り続けるような書き方をしません。

「たた」、「たち」など、同じ方向へどんどん左下へ降りていく場合、変規を使いながら、右へ右へと進むように書いていきます。

規則性がわからなくて最初はとまどうかもしれませんが、練習していくと勝手に書けるようになりますので、以下の例を何度か書きつつ、よく研究してみてください。

「たた」、「たち」、「たつ」、「たて」、「たと」、「たたい」、「たてい」

「ちた」、「ちち」、「ちてい」、「ちと」、「ちたい」、「つた」、「つつ」

「つて」、「てた」、「てつ」、「てて」、「てと」、「とた」、「とち」、「とつ」

「とと」、「とたい」、「たいた」、「たいち」、「たいつ」、「たいて」、「たいてい」

「たつ」や「たたい」のように、2字目以降に変規のない文字が来て鈍角になってしまう場合は、1字目の「た」を少し反らして書きます。

また、2字目以降に変規のない同じ角度の文字が来てしまう場合は、ゆりつぎで継ぎ目をはっきりさせます。

た行の形が何となく把握できてきましたでしょうか。

例題


それでは、実践に即して、今までに覚えたほかの行の文字も混ざった単語の例題を書いてみましょう。

まずはお手本を見ずに、ご自分で考えて書いてみてくださいね。


<例 題>

「大体(だいたい)」、「歌いたい(うたいたい)」、「歌うたい(うたうたい)」、「田植え(たうえ)」、「委託(いたく)」、「当てたい(あてたい)」、「後(あと)」、「内(うち)」

「美しい(うつくしい)」、「位置(いち)」、「いつ」、「悦(えつ)」、「越えた(こえた)」、「落ちた(おちた)」、「男(おとこ)」

「お着き(おつき)」、「落ち着く(おちつく)」、「落とした(おとした)」、「音沙汰(おとさた)」、「査定(さてい)」、「指定(してい)」


書けましたか? お手本はこんな感じ↓です。

ここで最も注目すべきは、一番最初に出てきた「大体(だいたい)」です。

急に変な書き方が出てきたので、びっくりされた方もいらっしゃったことでしょうね。

実は、ここにはポイントが2つあります。

★ポイント1

まず、濁点について。

速記文字では、濁点を打ちません。つまり、「た」と「だ」は同じ文字であらわします。ですから、「たいたい」と「だいたい」と「たいだい」と「だいだい」はすべて同じ書き方になります。

もちろん五十音のほかの文字もすべて同じです。濁点のつく文字は、すべて濁点のない文字と同じ書き方で大丈夫です。前後の文脈で問題なく読めますので、ご安心を。

カレンダーやメモなど、単語だけで書く場合、濁点の文字には点を打ってわかりやすくする方法もありますが、それは追ってまた別の場でご説明したいと思います。

★ポイント2

また、 速記文字には”略字”というものがあります。

五十音の文字をつなげて書くだけでは、人の話す言葉をすべて書きとることは不可能なので、少しでも速く書けるように、よく出てくる言葉を省略して書くのですね。

大体」もその一つで、このように「たい」の字頭をそろえて横に2つ並べて書きあらわします。もちろん、右を先に書き、次に左を書きます。

こういう略字も、これから順番に少しずつ覚え、より速く書けるようになっていきましょうね。われらの学ぶ日速研式の速記文字を考えた人がおじさんだったのか、おやじギャグ的な略字が結構ありますので、微妙に笑えると思いますよ(汗)。

そして、例題2つ目の「うたいたい」は、「う」と「たいたい」ですので、この略字を使って書きます。「う」から1つ目の「たい」への継ぎ目はゆりついでください。

パズルみたいでおもしろいですよね〜。


それでは、今日はここまでといたしましょう。次回は た行の例題をもう少しじっくり見ていきましょうね。

でも、ここまで来れば、もらったも同然!
よく頑張ってついてきてくださいました。あとは、同じように五十音を最後まで学んでいくだけです♪

レッツエンジョイ速記文字!!


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