何もない、と表現しがちな私の故郷、茨城
今の時期は黄金色の稲穂が広がり、とてもきれい。風が吹くと、ゆらり揺れてところどころに影を落とす。 このあたりは坂のない地域だから、どこまでも広がる景色を一望することができる。田植え前の頃には、水を引いた田んぼに青い空が反射して、湖のような姿を見せる。それは秋の頃とは全く違った表情で、私のお気に入り。
それらの田園風景、というのかな、ひそかに好きだった。ずっと当たり前に見られると思っていた。
けれど、実家に帰るたびに田んぼや畑だった場所は、どんどん家が建っている。林だったあの場所も、きれいさっぱり伐採されて、新しい道路が出来ていた。新しいお店も増え、交通量も増えた。景色は止まることなく変わり続けている。それは、私にとってちょっぴり悲しくて寂しくもあった。
私の故郷は、人口がゆっくりと確実に増え続けているらしい。ぱかぱかと家が建ち、子育て世代が移り住んでいる。
「何もない」と表現される街だった。けど、人がゆっくりと増え続けるほど、魅力のある場所なんだと思った。もっともっと気付いていきたい。もっともっと知っていきたい。
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![神田ちあき|保育士ママライター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121253359/profile_4f7c9c8fcad53a72b51bef7a5fca87d1.png?width=600&crop=1:1,smart)