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万年筆【詩】【ポエム】㊽


「書きたいならこれで書けよ」
と 君がくれた万年筆

真っ暗な部屋で
声をころして泣いている

つむぎたい思いは たくさんあるのに

浮かぶのは
手垢てあかのついた言葉ばかり

かじかんだ手で書けば
悔しさでインクがにじ


月夜に渡す 希望の舟を
向こう岸へとぎ出す オールを下さい

このペンが そのオールとなりますように

 前を見てください

切なる願いを乗せて
漕ぎ出した舟が 座礁ざしょうしないように 

インクの色に 気持ちを託して
ペンが滑り出しますように。


何気なく ぱらぱらと めくったページ
 挟まっていたメモが するりと落ちたら

私の事を
想い出して…!


【後記】
新しい詩がなかなか書けずに、苦しんでいました。

何行かは、ずっと前から浮かんでいたのですが、それらを繋ぐ行が埋められずに いたのです。

そのうち「じゃあ、その”書けない辛さ”を書けばいいんじゃない?」と思い立ち、そこからまた産みの苦しみが待っていました。
「月夜に渡す~」のくだりは、本当は別の詩にしようかな、と数行だけ書いてあったものですが、ここへきて「この行はここで使えるかも。」と思い、使ってみると「ハマった!」と嬉しくなりました。

去年の秋に、カフェに置いてあった新聞。
「Kobe INK 物語」という、三宮ナガサワ文具センタ-で販売されている ご当地インクの記事が掲載されていました。

万年筆自体、「時代と共に廃れてきているかもしれないのに」と危惧される中、ヒットした商品として紹介されていました。

私も実際にこのナガサワ文具センターに行ってみた事があるのですが、万年筆もインクも、良い物はお高いですネ。。💦

でも、いつかは買ってみたいです。✨
HPを覗いてみましたが、とても魅力的な商品を見つけてしまいましたので…。
綺麗な万年筆とインクで詩を綴れば、きっと 自分が一段上に上がれたような気持ちにさせてくれることでしょう。


詩(ポエム)で、唯一無二の世界を作ります✨