見出し画像

ピアノ 【詩】【ポエム】 ⑱

黒と白の 音の階段を

滑走する 白い指

この感覚は あの時と似てる


馬に乗り 平原を疾走する――。

そう 疑似体験という プレゼントを抱え

どこかへ 行くのだ


いつの頃だったか

『階段に仕切られた 音と音の間には

 無限の音が隠されているはずなのに…。』

と 歯がゆさを感じていた


けれど 今は

減衰の魅力にりつかれている


そう この世のもの

すべては ”幻” 衰してゆく


では あれは すべて幻だったのか…?

いや 確かに そこに『った』音楽は

”記憶” という森の 大木に刻みこまれ

更に 美化されてゆく


音のうねりの中に 我が身を預け

手さぐりで どこからか垂らされた

ひもを 手繰たぐり寄せる

”これだ” と思ったら 思い切り引張るだけ

そう 自分のほうへ


とらえどころのなさそうな 音の世界

手さぐりでも 何かを引張ってこれた人


それが

本日の 音楽の 覇者はしゃ


何でもいいんだ


隠そうとしたって

現れるのが 個性だから


君のピアノを、聴かせて下さい

私のピアノを、聴いて下さい


あなたの音は どんな色、していますか。


<後記>

私にとって ピアノは、 軽口にも 深い話にも つきあってくれる、旧知の友。

この詩を書いたのは、ショパンのスケルツォ2番を練習していた時だったと、思います。(あくまでも、「練習」で、ちゃんと弾けるようにはなりませんでしたが…。(^^;  )

だって、長くてしんどいんだもの・・・。💦


この詩を書いた時、乗馬の体験レッスンに行っていました。たった3ヶ月ぐらいだったと思います。なので、先生が馬の手綱を持って、小屋の中で円をくるくる廻っていただけ。詩の中にある「平原を疾走する」というのは、幻想です。(笑)。

いいなと思ったら応援しよう!

TSUMUGI
詩(ポエム)で、唯一無二の世界を作ります✨