待ち桜【詩】【ポエム】51
あの仔が逝った その年に 桜の枝は 切り落とされた
まるで 何かの罰の様に 縦一直線に 切り落とされた
素直に枝を 伸ばしただけで‥。
桜咲く
去年切られた 枝の先から
「意地悪など 気にも留めない」と 言いたげに
「それが どうした」と言いたげに
桜咲く
来年も咲く
「負けるもんか」と言いたげに
「あなたにも、できるでしょう? 」と言いたげに
【後記】
あけましておめでとうございます。
皆さんは、もう おみくじは、引きましたか?
一時、おみくじを引くのが嫌になった事があります。
…というのも、「待ち人」の欄に「遅けれど来る」と書かれていて、期待して待っていたのに、来なかった事が あったから。
でも、神社に行くと やっぱり気になって、引いてしまう。
今年はまだおみくじは引いていませんが、初詣の人出が落ち着いたら、行ってみようかな。
「春待つ桜」と よく言いますが、本当は「人が」桜が咲くのを待っているのでは?と思い、「待ち桜」というタイトルにしました。
今回、アップしたこの詩について。
飼っていたうさぎさんが、お月様に還った年のある日、家から見える桜の木の枝が、敷地の境界戦を超えた為か、縦一直線に切り落とされていたのです。
桜からしたら、境界線なんて、知ったこっちゃない事でして。
人間の都合。
…仕方ないんですけどね。
でも、桜は強かった。
その、凛とした佇まいは、こちらに勇気を与えてくれます。
この詩の一連目(最初のひとまとまり)は「悲劇」ですが、二連目からは桜からの反撃が始まります。
「休眠打破」という言葉が好きです。
気象予報士の人が紹介していた言葉です。
冬の気温がちゃんと低くならないと、桜の開花が遅れるという現象を指します。
写真は、生活に根差した風景の中の 桜の木のイメージで選ばせて頂きました。🌸
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