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抱きしめたくなった本。
クララ・シューマン(シューマンの妻で、ピアニスト。当時は彼女の方が有名だったらしい。)とヨハネス・ブラームスとの間の800通余りの手紙から抜粋された207通を紹介した本。2人の音楽家の崇高な交流と、私達と変わらない、普通の人間としての感情や生活が映し出されている。
作品が完成される迄の経過が窺い知れるのも楽しく、訳された日本語も美しい。旧字体の漢字が多く不思議に思っていたら、昭和16年の訳。夭逝されたと知り、訳者の思いも深く感じ取れた。
可愛らしい装丁は、クララ・シューマンが こしらえた 押し花から。
編集:ベルトルト・リッツマン 翻訳:原田 光子
出版社:みすず書房
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