
解剖「東京五輪汚職」
東京五輪を巡る汚職事件の報道が今夏(2022年)以来、
ずっと続いています。
大会組織委員会理事の電通OBが、
「みなし公務員」の立場を悪用し、
自身の知り合いの企業に五輪スポンサーの地位を
事実上与えるなどする見返りに
現金を受け取っていたというのが大きな構図です。
これだけでも悪質ですが、
11月に入り
官製談合疑惑まで浮上しています。
官製談合―。
つまり、行政が発注する公共事業は、
受注企業を競争入札で選ぶことが
絶対的な原則にも関わらず、
行政側が入札に介入し受注する企業を選んでいた
というものです。
まだ疑惑の段階ですが。
官製談合を相撲に例えると、
わかりやすいかもしれません。
力士同士ががっぷり四つに組み、
手に汗を握る攻防を繰り広げているところ、
行司が「残った、残った」と言いながら、
勝ってほしい力士の背中を押して
加勢していたということでしょうか。
五輪汚職を巡る闇は、どうやら相当深いようです。
一連の五輪汚職事件は結構なニュースだと思いますが、
世の中的には関心度が今一つのような感じを受けています。
なぜなのか考えてみましたが、
①構図がややこしい
②あまり自分たちの生活に関係がない
③東京五輪自体が盛り上がりに欠けた
④被害者が分かりにくい
みたいなところがあるのではないかと考えています。
ある意味仕方ないのかもしれませんが、
それで片づけてはゼッタイにダメだと思います。
なぜならば、
オリンピックが事件の舞台になったというだけでなく、
私たちが汗水垂らして働き得た収入の中から納めた
大切な税金が使われているということ、
それから、
この事件には日本社会が抱える病理というか、
負の風土があると感じるからです。
日本社会は一応、ルールや規則、原則の下、
動いていると思いますが、
それを無視して人脈や人治が優先される土壌が
残っているのではないかということです。
公平性や透明性、コンプラが叫ばれるようになって
久しいですが、
一皮むくと、まだまだ持ちつ持たれつの
「馴れ合い社会」がはびこっているんだなと
痛切に感じます。

上記のような「仮説」を検証してみようというのが
これから連載していこうと
考えている記事の趣旨です。
自分自身この事件から学ぶだけでなく、
多くの方に関心を持って頂きたいなと考え、
報道されているニュースを参考にしながら、
「東京五輪汚職事件」を徹底的に、
分かりやすく解き明かしていきたいと
思います。
頑張るでー。