16回目の「記念日」
米米CLUBの「浪漫飛行」を聞きながらこの文章を書いています。
♪トランク一つだけで浪漫飛行へ in the sky
1990年代、JALのイメージソングとして使われたこともあり、
名曲中の名曲ですね。
イントロを聞くだけで、
旅情をかき立てられるのは、私だけではないのではないでしょうか。
この曲は昔からのお気に入りで、
私の結婚式でも使わせてもらいました。
(当時はJASRACも「著作権がどうの」とうるさいことは
言っていなかったなあ)
で、その夫婦となった記念日から10月20日で16年を迎えました。
毎年、ちょっとした食事や本当にささやかな贈り物をして過ごして
きました(忘れた年もあることを告白します)が、
今年は数日前に激しい喧嘩をしたことから
「ゼッタイ何もしない」と心に決めました。
とはいえ、20日が近づくに従ってチラチラ頭に浮かびます。
手帳にも記念日として書いてあって、
開くたびに目に入ってきて、
妻の顔が浮かび無言のプレッシャーを受けていました。
当日。「何かしとくか」という気持ちが少しだけ勝りました。
数日前から20日がチラついていた時、
「渡すならあれかな」と思っていたものを渡すことにしました。
すでに午後6時半を回っていました。
乗っていた車を止め、お店に電話を掛けました。
「今から花束は作れますか」
閉店する午後7時までに来てもらえれば大丈夫とのことでした。
用途を聞かれた時、「結婚記念日です」とは言えませんでした。
妻とは冷戦状態だったので、
結婚記念日という言葉を発するのが、
何となくためらわれたのです。
「お祝い用です。赤とかピンクを花を入れてもらえますか」
と頼みました。
20分ほどでお店に到着すると、すでに用意されていました。
その花はこれです。
「うわ、きれい」
花を見た瞬間、そう感じました。
心が華やぎ、気分が上がりました。
冷戦状態だったこともバカバカしくなりました。
花って、すごいパワーを持っていますよね。
そのまま、いつもより少し早めの帰宅。
妻はソファーに座っていて、
周囲にいた子供たちと談笑していました。
私はツカツカと歩み寄り、「はい」とだけ言って渡しました。
花束はビニール袋に入れてありましたが、
そのままの状態です。
それが精いっぱいだったのです。
事情を察した小学校高学年の長女はニヤニヤ笑っています。
よくわからない次女は「私にほしい」とせがみました。
妻は「ふつうビニール袋から出してわたすでしょ」と毒づきましたが、
毒気は抜けていました。
これがきっかけで停戦の方向に向かいました。
私たち夫婦は喧嘩をすると、とても激しい言い合いになり、
このようなきっかけで修復し、
また何かを契機として喧嘩をしてということを繰り返しております。
喧嘩の直後は本当にムカつくし、
なんでこんなヤツと結婚したんだろうと後悔しまくりなんですが、
なんだ、かんだで続いてきました。
いろんな事情が許せば、結婚記念日にはジュエリーをプレゼントしたり、
海外旅行に連れて行ってあげたりしたいなと思っています。
なんか、丸くまとめてしまいました。スミマセン。
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