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Kiyo to Kiyo クエスト 第8話 喜代の言葉①


 
喜代に出会ったころの僕は人目を氣にしたり、どこかおかしいと感じながらも世間体や常識に合わせたり、権威ある人や肩書や多数派の言うことに合わせていた。
 氣に入らないことや、思うようにいかなかったりしたときは、人のせいにしたり、環境や会社組織や政府などのせいにしたこともあった。
 その一方で、家系に伝わる歴史的なことや競馬を通じて得られた知識、それらをもとに自分で調べてきたことなど、あたかも自分を(人と比べて)特別な存在であるかのように、中途半端な知識を振りかざし、高圧的な態度でマウントをとっていた。
 そんな僕に喜代は何度も何度も話しかけてくれた言葉がある。
 
 「人のせいやない!
  環境のせいやない!
  全部、自分や!
  原因結果や!」
 
  「人が何かをした!
   人が何かを言った!
     それを自分に変える!」
 
 「人は人!
       人からどう思われてるかではなく、自分がどうしたいか?」
 
 「自分に嘘つかないで!
       自分に素直になって!
       自分が何をしたいか? どうしたいか?
       ひとの評価は氣にするな!
       人は人! それはお外!
       お外ではなく、内を観て!
       自分軸や!
       嫌われる勇氣を持って!」
 
 「素(す)になれ!
  執着を手放して!
  プライドも、承認欲求も、かっこよく見せようとする必要もない!
       殻を破れ! ぶっこわせ!
      自分を解放して!
      本当の自分を取り戻せ!
      自分軸や!」
 
  「自分を信じて!
     自分を大切にして!
     自分を愛して!
     自分に感謝して!
     自分を許して!
     自分を褒めて!
     自分の最大のファンは自分や!
     自分を救えるのは自分だけや!」
 
   「人と比べて特別ではなく、今こうして存在していることこそが特別であ           り、意味があるんや!
  みんな必要とされているから、こうして存在してるんや!」
 
 「ツイッターもユーチューブも、世間のニュースもみんなお外や!
  内を観るんや! 自分が何者か思い出すんや!
  今までの知識や常識を手放して!
  直感を信じて! 直感や感覚に答えがあるんや!
  その直感を邪魔するのが常識や知識や!
  頭をからっぽにするんや!
  自分を飾らなくて良い、よく見せる必要もない!
  素(す)や! 素のままで良い! 素はらくやで~」
 
喜代の言葉に何度となく励まされ、僕は自分と向き合い、本当の自分を取り戻し、自分軸で生きることを決めた。
 そして、プライド、よく見られたい、認めてもらいたいという承認欲求、富や名声や特別観などへの執着を手放そうと、自分と向き合った。そのたびに不安や恐怖(自分がなくなっちゃうんじゃないか、今までの自分はなんだったんだという感情)が湧いてきたが、僕を信じて励まし続けてくれた喜代がいたからこそ、ここまで来られた。
 
おかげで今までの僕はとんでもない勘違いをしていたことにも氣づくことができた。
    ピラミッド型の支配構造を壊して丸い社会に変えていくためには、ピラミッドの底辺から頂点へと流れていくお金の流れを止めるかゆるめて、底辺だけで循環するお金(エネルギー)の量を増やすことができれば・・・
    そこに、学校やメディアなど一般には知られることのなかった知識(家系に伝わる歴史、競馬の構造や仕組みなど)を得てきたことで、その知識をたくさんの人に知ってもらえれば・・・
    自分が何も変わっていないのに、人を変えようとしていた。何で氣づいてくれないんだと、余計にムキになっていった。この行動が対立・分断を引き起こしていたことにも氣づかずに・・・
    人を変えようとか、環境(支配構造)を変えようとか、特別な知識を持っている自分は(人と比べて)特別なんだという思いが、エゴを増長させ、マウントをとるようになり、かえって支配者たちにとって都合のいい(操りやすい、利用しやすい)存在になっていたんだということに氣づけるようになった。
 
さらに、人目を氣にするとか、周りに合わせてしまうというのも、根本にあるのは『自分に自信がないから』であり、『自分軸がないから他人軸で生きる』ようになる。その弱さを人に見せまいとして自分を飾り(偽り)、少しでも大きく見せたり、よく見せようとして中途半端な知識を振りかざしたり、マウントをとったり、ブランド物や高価なもので自分を飾ったりと、余計なところにエネルギーを使っては消耗する日々を過ごしてきた。
    そんな僕に喜代は自然体でいること、素(す)になることの真の強さと意味を教えてくれた。

         ~ つづく ~

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