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寄り道が「余白」を作る
進むべきゴールが見えているのに、私はよく寄り道をします。良くないことなのでしょうか。
私は良くないことだと分かっていても寄り道していましたが、歳を重ねていくごとにちょっとずつ寄り道はするべきものなのではないかという考えにたどり着きました。
寄り道はアイデアの源泉になる
クリエイティブな活動をしていると、時にアイデアが枯渇してしまう瞬間が訪れます。特に、「同じルート」「同じ習慣」「同じ視点」だけでは、頭の中の発想がループしてしまいがちです。
一方、寄り道をすると、予定外の風景や出来事に出会うことができます。道端の看板に書かれたフレーズ、立ち寄ったカフェの何気ない内装、偶然耳にした音楽。
それらが、次の作品やアイデアのヒントになることは珍しくありません。
私自身、普段いかないカフェを訪れた際に、素敵な内装デザインに着想を得たり、普段触らないプラットフォームから美しい情景、音楽の構想を膨らませた経験があります。
寄り道が「余白」を作る
現代社会では、効率やスピードが求められることが多いです。しかし、クリエイティブな発想には「余白」が必要です。寄り道は、物理的にも精神的にもその余白を作り出す行為です。
目的地に一直線で向かうだけでは、頭の中が「目標達成」だけに固定され、視野が狭くなりがちです。
一方で寄り道は、遠回りをすることで視野を広げ、自分の中に余裕を生み出します。この余白が、柔軟な発想や新しい挑戦をさらに循環させ可能にしてくれるのです。
寄り道は「自分を知る」旅でもある
寄り道を繰り返すうちに、自分が本当に興味を持つもの、自分にしか作れないものが見えてくることがあります。あらゆる寄り道は、実は「自分の本質」を探る旅なのです。
私はある時期、自分の作品作りに行き詰まっていました。「何を作ればいいのか」「何を伝えたいのか」が分からなくなっていたのです。そんなとき、気分転換にと訪れた場所や触れた文化の中で、「自分はこれに感動するんだ」と再確認できる瞬間がありました。それが、自分の作品の方向性を再構築するきっかけになりました。
まとめ
寄り道は時間の無駄ではありません。
それはクリエイターにとって、感性を磨き、発想を広げ、自分自身を深掘りするための大切なプロセスです。寄り道の回数を増やすほど、自分がまだ知らない世界と出会い、自分の可能性を広げることができるでしょう。
だからこそ迷わず遠回りをしましょう。そして、その中で出会った景色や出来事を大切にしてください。それらは、あなたの作品に新しい息吹をもたらしてくれるはずです。
次に道を選ぶとき、ぜひ「最短ルート」を外れてみてください。きっと、面白い発見が待っていると思います。