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中国 私立中学と公立高校(記事37)

今回の内容はかなり親バカになります。

以前、中国の私立学校は学費が高いという記事を書きました。
私が住む地域の私立小学校は一学期の学費が一万五千元ほど、生活費(食事、制服など)を合わせたら二万元近くかかります。
中国は前後期の二学期制なので、年間の費用は約四万元になります(日本円で約八十万円。学割などはありません)。
工場勤務などの中国人一般労働者は月給が五千元程度なので、半年以上の給料が小学校の一年の学費で費やされることになります。

私立中学は更に高く、一学期の学費が約二万元、年間で四万元、生活費などを合わせると日本円で年間百万円を超えます。
更に更に、私立の高校となると、一学期の学費が三万元前後という学校が多く、生活費をぬいた学費だけで年間六万元(約百二十万円)になります。

(ここからは親バカです)
我が家の長女は私立の中学校に通い、公立の高校に受かりました。
私が住む地域では、中学校は公立より私立の方が格段にいいです。公立は地元の戸籍をもっていれば誰でも入れるうえに、先生があまり生徒に干渉しないため、学校をさぼったりタバコを吸ったりするいわゆる「不良生徒」がけっこう普通にいます(中国ではときどき小学生でもタバコを吸っており、周りの大人も注意しません)。
私立は先生の監視が厳しいうえに勉強詰めで監獄のような生活ですが、試験に受かったそれなりに裕福な家庭の子ばかりなので、公立のように荒れる確率は低いです(日本では、貧富の差と学力の差はそれほど関係ないと思いますが、中国は直結しています。一般的に、裕福な家庭の子の方がマナー正しく、勉強もできます)。

ところが、高校になると逆転します。
私立高校はお金があれば入れるので、失礼ながら、裕福だけどあまりできない子が多い印象です。公立高校は学力が高くなければいけないので、自制心があって中学生活をそれなりに頑張ってきた子が多い印象です。

うちの長女は私立中学校で学費がかかりましたが、高校は公立の志望校に受かってくれたので、学費は一学期千五百元(三万円)程度しかかかりません。

そして、次女は私立中学に通っていますが、小学校卒業時の成績が優秀だったため、中学三年の学費はタダです。
(とはいえ、学費はタダでも生活費とか補習費用とか、いろいろな名目でお金をとるのが私立のやり方なので、一学期五千~一万元はかかっています)

公立高校に受かってくれた長女、私立中学に通いながらも学費免除の次女、ふたりともとても親孝行です。
残りの数年間もムリせず頑張ってほしいです。

今回の写真は留学中に重慶で撮った小学校です。卓球王国中国では、石製の卓球台が設置されている学校が多いです。

1998年12月3日撮影
フィルム写真をスキャンしました

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サノマ(中国生活をつづったり、写真・画像を整理するノート)
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