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日本 あいさつに驚く(記事104)

時々日本に帰ると、
「そういえば日本ってこうだったなあ」
なんて思ったり、驚いたりすることがあります。

昨年(2024年)6月に一時帰国した際、少し用事があったので静岡県浜松市に行ってきました。
そのついでに浜松城を眺めに行った時の事です。

天守閣に行くにはちょっとした小山(というか丘陵)を登るのですが、年配のご夫婦とすれ違いました(たぶんご夫婦です。聞いたわけではないので違うかもしれませんが)。すると、女性の方が「こんにちは」と私にあいさつしました。男性も軽く会釈します。私はとっさに「こんにちは」と返しました。
そういえば小さい頃、母親に「山で人と会ったらあいさつしなさい」と教わったことを思い出しました。

ちなみに、浜松城は小学生の頃、父親に連れて行ってもらったことがあります。渋くてかっこいいお城だと思っていたのですが、約40年ぶりに眺めた浜松城の天守閣は意外なほど小さく感じました。


「あいさつ」に話を戻します。
ある土曜日の午後、静岡の地元で歩いていたら、野球チームの少年たち(小学生)が道でランニングをしていました。向こうから数十人が走ってきて、すれ違う時、一人一人が「こんにちは!」とあいさつしていきます。
相手の人数が多いので、私はあたふたしながら会釈するのが精いっぱいでしたが、気持ちはいいものです。
でも、最後尾で走って来た大人にも会釈した時、完全に無視された瞬間、爽やかな気分が台無しになってしまいました。
往々にして、子供たちの方がマナー正しく、大人になるにつれて歪んでいくものだなあ、と実感したものです。
(これはゴミのポイ捨てなどでも同じです。中国でも、幼稚園児くらいまでは先生の教えを守って、大人のポイ捨てを注意することがありますが、小学生くらいになると大人を真似して自分もポイ捨てするようになります)

12月に帰国した際は、午後2時頃に日が傾いており、日本の夕方ってこんなに早かったっけ?と不思議な感じがしました。広東省では冬でも5時過ぎまで明るいので。
そして3時頃にもなると小学生たちが家に帰り始めます。私が知る中国の小学校は5時頃やっと下校になりますし、父兄が車で迎えに来るのが普通なので、学校から離れた道で学校帰りの小学生とすれ違う、なんてことはまずありません。
3時頃に小学生とすれ違ったこと自体が新鮮なのに、そのうえ、低学年の女の子が「こんにちは!」とあいさつしてくれました。
周りには誰もいないので私にあいさつしたのは間違いないです。あわてて「こんにちは」と返しましたが、これまた新鮮というか、驚きでした。
と同時に心配にもなりました。私が小学生とすれ違ったのは田舎の殺風景な道です。

イメージです。実際の場所はここではありませんが、似たような感じです

こんなところで幼い女の子がまったく知らない中年のオッサンに親しく声をかけるのって、逆に危険ではないか、とも思います。世知辛いと思われるかもしれませんが、やっぱり幼い子は知らない人(特に男)に声をかけない方がいいかと。

あいさつは素晴らしい習慣ですが、タイミングも難しいですね。私のようなオッサンがこっちから女の子に「こんにちは」とあいさつしたら、それはそれで気持ち悪いですし。女の子からしたら恐怖だと思います。

そんなこんなで、日本の田舎で出会った「こんにちは」に驚きながらも気持ちが爽やかになり、そしてちょっといろいろ考えてしまいました。

ついでです。
私の田舎は、天気がよければ富士山が見えます。

遠くの方でこっそり顔を出す富士山

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サノマ(中国生活をつづったり、写真・画像を整理するノート)
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