素直に言葉を発したその先に
悩みがちな性格。これまで生きてきた中で、つねに悩みとは共にある関係だったから、今さらこの性格について直そうとも思わないし、むしろこの性格のおかげで得られた関係性もあると思えば、持つべくして持った性格かもとさえ思う。
ただ、悩みがあることを人にうまく伝えられず、自分の頭の中でぐるぐる考え込みすぎて、一つ一つの言動に石橋を叩いてどんどん八方塞がりになる癖はどうにかしたいなと長年思ってきた。
悩みを人に話さないわけではない。自分のために時間を取ってもらうことは相変わらず苦手だけれど、幸い周りに恵まれたおかげで、自分の内側の話をする機会は格段に増えていると思う。ただ、話すときに、そこまで深刻じゃないですよオーラを出してしまっているようで。
そんなに意識して話しているわけではないんだけれど、
たとえば「今これに悩んでるんです」と言ったとしても、「こういう選択肢ももちろん考えたけれど」とか、「今の状況もポジティブに捉えれば...」とか、自分の中である程度答えを持っているというスタンスで話をすることが多い。
きっと少しでも、自分で考えてるんだっていう体裁を見せておきたいんだろうな。面接でもないのに、反論の余地を与えないよう、なるべく突っ込みが入らないような自己防衛的な話し方をしている気がする。
そのせいか、話の中で共感してもらえることは多くても、掘り下げられることはあまりない。それは相手が話を真剣に聞いてくれないとかそういうことではなくて、自分が「こういう答えを自分は持ってるんです」っていう話し方やスタンスでいるあまり、「分からない」部分の話をほとんどしないからなんだと思う。
だから、基本的には悩みは自分の中でぐるぐるとしたまま。自分の中で答えとしてある程度まとまった悩みのことは話すけど、自分の中で答えが準備できてない部分は触れられないように話してしまうようで、根本の言葉にならない不安な部分は解消されないこともある。
ただ、この週末、少しそれがブレイクスルーされる経験をした。
特別何かきっかけがあったわけではないけれど、メッセージ上で仕事のやりとりをしている時のこと。
いつもなら「分かりました!」とか、一回だけ質問してある程度把握したら、そのままにして了解してしまうことが多いところを、ちょっと踏み込んだ質問をしたり、ちょっと自信ないことを正直に伝えてみた。
そしたら相手から返ってきた答えは想像の斜め上で、「こんな風にしてもらえると嬉しい」と不明瞭だった部分を丁寧に教えてもらえたり、「自分の得意×やりたいことを活かして関わってくれたら嬉しい」「また話聞かせてね」と、直接尋ねたこと以上の150パーセントくらいの回答を言ってもらえた。
勝手に悩んで自分の中で結論を出して引いてしまっては何も解決しないこともある。
迷惑かな、時間をとらせるかなと思ったとしても、それをそのまま疑問として打ち明けてみれば、想像もしていなかったようなアイデアや嬉しい言葉が返ってくるかもしれないし、それが未来の道を照らしてくれるかもしれないんだな。