新入社員研修~誰が顧客か~
以前にも「誰が顧客か」という記事を書きました。
この時は講師業として、
「誰が顧客か」私の考え方を書きました。
今回は新入社員研修で話していることです。
SIerにとって顧客とは誰か。
例えば銀行のATMシステムを考えましょう。
発注元は銀行です。
元請さんがいて、下請(システム業界では協力企業といいます)がいます。
発注元の銀行が顧客なのか?
そういう一面もありますが、
ATMを使う人(銀行口座を持っている顧客)も顧客です。
私は受講生である新入社員に
「発注元の向こう側にも顧客がいる」
「顧客が使いやすいように設計を考えよう」
と言います。
上記の例で言えば、銀行のシステム担当者に対して、
「こういう設計の方がATMを使う人がわかりやすいですよ」
という観点で話して、
銀行も使いやすい、銀行の顧客も使いやすいようにしよう、と。
私自身の経験です。
まだ「オフコン」の頃。
模擬試験の集計システムがあったのですが、
誰も使ってないんです。
入力してエンターキーを押すと、次の画面に行って、
入力を確認できないので、使いずらかったのです。
でも手作業(電卓を叩いて集計するして平均点と順位を出す)は無駄です。
そこで私が表計算ソフトを使って、集計表を作ったのです。
実はこれが私の「はじめてのパソコン」でした。
1日がかりの作業だった集計が、1時間の入力でできます。
検算も必要ないので(計算ミスがあったら、送信元の校舎のミス)、
直して貰っても2~3時間あれば終わります。
エンドユーザに受け入れられないシステムは無駄なのです。
それを新人研修で徹底します。
コロナの影響で今年も私の担当はナシなのが残念です。