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コンビニワインペアリング② ピノ・ノワールとカレー…?
少し前だが、コンビニワインペアリング実験2回目に興じてみた。
こちらの、セブンイレブンの「カッシェロ・デル・ディアブロ ピノ・ノワール」と「金のカレー」のペアリング。
…ピノ・ノワールとカレー?!と、ピノをご存知の方なら思うのではないだろうか。
第一に言わずもがな、カレーというのはスパイスが命なのであるから、ピノ・ノワールはスパイシーさとあまり合うとは言い難いのでは、ということが一点。
もしスパイスのことだけを考えるなら、シラー系統ならなんとか…と頭をよぎるが、それでもライスとの相性に疑問が生じる。
タイカレーとゲヴュルツトラミネールなどは合うと思われるが、こういう黒カレーに合わせるのはピノではないのでは、と初見では思われたのである。
さっそく実食。まずはワインのテイスティングである。
赤にしては少し冷やしめにしたカッシェロ・デル・ディアブロの全貌を探ってみる。
カルダモン…?クローヴ?
フレッシュなダークチェリーやラズベリーの果実をベースに、意外なスパイシーさが香る。
非常に強い野生的な香り、血液、革など。
リコリスのような甘い香り、ほこりや土っぽさ。
そしてすごく緑っぽいのは、果実が完熟していないのだろうか?
一方、味わいはどっしりとした酸味を豊満な果実味が包んで渾然一体となり、しっかり濃縮感のある重めのボディ。ピノだけどかなり重い。
後味にほのかな苦み。
印象を具現化すると、土埃の舞う闘牛場で練習をする、傷の勲章のあるマタドールの少女が想起された。
さっそくカレーに合わせる。
…ええー!!合う!!!
これはちょっとびっくりである。
まずスパイスに関しては、ワイン自体にこのカレーに含まれたスパイスと似たニュアンスがあるので、全く違和感なく融合している。
甘くも刺激のあるスパイスをマタドールが赤い布でうまくいなしている感じ。
今回、冷蔵庫にあった野菜を素揚げにしてトッピングしたのだが、ワインが舞茸と興じると土埃が舞うイメージである。
さつまいもとではワインの甘美な一面を覗かせ、少女であったことを思い出させる。
牛肉ブロックとでは、また冷徹なスパイスを思い出させ、刺激がさらに次の味わいを求める。
…とても面白い!!
ワインの持つグリーンのイメージを考えると、ピーマンやししとうのような素材も合わせるとさらにペアリングが深まりそうな気配がした。
そしてライスの違和感が最後まで出てこなかったのもげに不思議であった。
追伸。
スパイシーならなんでもいいのか実験として、ブルサンのペッパーを合わせてみたところ、果たして胡椒の刺激とは合わない結果。
やはりピノのスパイシーさの中に黒胡椒はないからだと思われた。