Kevin McCarthyが「米国は戦争後に土地を要求したことは一度もない」とあたおかな主張をしています。

【主張】

  • これまで戦ってきたあらゆる戦争において、アメリカは自由のために参戦し、究極の犠牲を払ったアメリカ人を埋葬するのに十分な土地を要求した以外は、その後に土地を要求したことはない。

【評定概要】

  • 前上院議長のKevin McCarthyの主張は、メキシコ、スペイン、フィリピンの反乱軍、日本、アメリカ先住民族との戦争で得た土地を含む、2世紀にわたるアメリカの歴史によって否定せざるを得なくなっています。

【レビュー】

前下院議長のKevin McCarthy(共和党、カリフォルニア州選出)は最近、正装した自身の映像を公開し、米国は戦争に勝った後、国土を求めたことはないと聴衆に語っています。

McCarthyは、英国オックスフォード大学で200年の歴史を持つ討論会《Oxford Union》での発言から約1カ月後の11月26日、XYouTube投稿しました。この討論会では、米国の世界的な介入の価値が取り上げられ、民主党のJim Himes議員と共和党の世論調査官Frank Luntz氏が参加しました。

McCarthyは10月28日のイベントにおいて、「アメリカが戦った全ての戦争において、我々は自由のために参戦し、究極の犠牲を払ったアメリカ人を埋葬するのに十分な土地以外、その後の土地を要求したことはない」と発言しています。

X(旧ツイッター)への彼の投稿は、McCarthyが戦後に米国が新たな領土を支配したいくつかの例を無視しているとするコメントからの批判を巻き起こしました。この投稿には、批判者の主張に同意するコミュニティ・ノートが寄せられました。(コミュニティ・ノートは、Xのユーザーによって書かれ、このプラットフォームでなされた主張に対して追加の文脈を提供することを意図しているものです)。

キャメロン大学の軍事史家であるLance Janda氏は、「我々が土地を『要求』していたかどうか、『割譲』や『併合』が奪うことと同じかどうかについては、場合によっては議論することも可能です」、「しかしながら、もしMcCarthyの発言が歴史的に不正確なものであるかどうかが問題なのであれば、それは歴史的な事実とは異なるでしょう」と述べています。

なお、McCarthyの広報スタッフに電子メールで問い合わせたところ、回答は得られていません。

《米国の領土獲得例》

Xのコミュニティノートには3つの事例が挙げられていますが、歴史家はPolitiFactに対し、それぞれがMcCarthyの主張に対する有効な反論になると述べています:

  • 1848年の米墨戦争:グアダルーペ・イダルゴ条約により、メキシコは現在のカリフォルニア、ネバダ、ユタ、ニューメキシコ、アリゾナとコロラドの大部分、オクラホマ、カンザス、ワイオミングの一部を含む領土の55%を割譲しなければならなくなりました。

  • 1898年、米西戦争: パリ条約により、スペインはキューバに対する領有権を放棄し、グアム、プエルトリコ、フィリピンをアメリカに割譲。グアムとプエルトリコは米国領となり、フィリピンは1946年に独立

  • 1899年、第2次サモア内戦: 1899年の三国同盟に基づき、ドイツ、イギリス、アメリカが太平洋のサモア諸島を分割。米国が奪った部分は現在、米国領アメリカ領サモアとなっています。

歴史家は他にも例を挙げています。

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