米国防総省、2021年の医療データベースでデータミスが原因で診断数が急増したと発表

【和訳】
2021年に米軍兵士の間で「急増した」とされる病状リストを共有するソーシャルメディア上の投稿には、文脈が欠落しています。

国防医療疫学データベース(DMED)の数値に基づく計算が誤っているのです。昨年の見かけ上の急増は、2016年から2020年までの過少報告によるものです。国防総省(DoD)の広報担当者はロイターに対し、「データの破損」のため、このプラットフォームにはその期間に登録された実際の医療診断の「一部」しか表示されていないと述べました。

→入力行数、登録行数の照合を行なうバカ避けをつけておくべきでしたね。

「国防保健機関国防医療疫学データベース(DMED)から流出したデータは、軍人の間で病気のレベルが急上昇していることを示している。」と、Facebookで共有された画像には書かれています( こちら )。そして、こう付け加えています。

「過去5年間の平均値に対する増加率。心臓発作269%、癌300%、心膜炎175%、心筋炎285%、肺塞栓症467%、脳梗塞393%、ベル麻痺319%、ギランバレー250%、免疫不全275%、月経不順476%、多発性硬化症487%、流産306%、HIV590%、胸痛1529%、呼吸困難905%、神経症1052%" と書かれています。

他にも、軍人の間でいくつかの症状が増加したとされる割合を挙げ、その情報をDMEDのプラットフォームによるものとするFacebookの投稿は、(こちら)、(こちら)で見ることが出来ます。

1月28日にRumbleに投稿された、このデータに関するクリップは、52,000回以上再生されています(こちら)。

Military Health System ( こちら ) (ファクトシート参照) の説明によると、DMED は「防衛医療監視システム (DMSS) 内の非識別化された現役部隊員および医療イベントデータをリモートで照会するウェブベースのツール」です。

このプラットフォームは、「米軍関係者、医療提供者、疫学者、医療研究者、安全管理者、医療業務および臨床スタッフ、軍事医療研究及び業務における連邦政府のパートナーおよび民間の協力者」が利用することが出来ます。

但し、この計算は、2016年から2020年のDMEDで見つかった異なる病状の年間平均症例数と、2021年1月から2021年11月の総記録症例数を比較したもののようです。

動画によろますと、例えば心筋梗塞(心臓発作)については(タイムスタンプ1:01頃、こちら )、2016年から2020年までは年平均612件(3061/5=612.2)、2021年1月から11月までは1650件で、2021年は明らかに269%増となることが分かりました。

ロイターは、ソーシャルメディアの投稿で示された数字を独自に確認するために、プラットフォームにアクセスすることが出来ませんでした。

国防総省(DoD)の広報担当者Lisa Lawrence氏はロイターに対し、2021年の増加分は2016年から2020年までのデータが誤っていた結果だと電子メールで回答しました。

「DMEDデータベースとDMSSに含まれるソースデータを比較したところ、防衛省衛生局の軍隊監視部(AFHSD)は、DMEDでアクセス出来た2016年から2020年の医療診断の総数が、その年の実際の医療診断の極一部に過ぎないことを発見しました。一方、2021年の医療診断の総数はDMEDで最新の状態になっていました。」と述べています。

2021年と2016~2020年のプラットフォームで利用可能なデータを比較した結果、「2016~2020年のデータが過小報告されているため、2021年にはすべての医療診断の発生が大幅に増加しているように見えた」ということです。AFHSDは、データ破損の根本原因を特定し、修正するためにDMEDをオフラインにしました」とLawrenceは付け加えました。

【評定】文脈の欠落
国防総省の広報担当者はロイターに対し、2016年から2020年の医療診断がデータエラーによりDMEDで過小報告され、その結果、2021年のデータと比較すると明らかに大幅に増加していることを明らかにしました。

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