小学生と未就学の娘を持つ父親として…
毎回 ひとりずつ『 #女性に投票チャレンジ 』のメンバーを紹介する連載『#わたしが女性に投票する理由 』Vol.9。
今回 ご紹介するのは、ほづみゆうきさん。40代。熊本県の出身。NPO法人職員として働いています。
Q : あなたが「女性政治家を増やしたい!」と思うのはなぜですか?
理由は大きく2つあります。1つは「多様性を高める」という点で、政治の場には実際の社会の属性(年齢や男女など)の多様性を「完全に」とは言わないまでも「ある程度は」反映されるべきと考えており、その反映できていない極めて大きなものとして男女比があると考えるためです。
もう1つは「女性の生きづらさを解消する」という点で、今の世の中はまだまだ女性にとって生きづらい世の中と考えており、当事者である女性を増やすことがより女性が生きやすい社会になることに繋がるであろうと考えるためです。
Q : そのように思ったきっかけは?
「多様性を高める」という点については、政治家の多様性のなさが当事者意識を欠いた政治・行政をもたらし、これが現代の様々な問題の根っこにあるように考えています。今わたしは現在小学生、未就学の娘を持つ父親で、待機児童で苦労していた世代です。
ネット上から火が付き、この待機児童という問題については解消の傾向にあります。しかし、その先には学童保育の待機児童であったり、小中学校におけるアナログな手続き、教育に関するコストだったりといった子育てに関する困りごとは今もなお多々あります。
大きな問題として取り上げられた部分だけを表面的に対応するというのは当事者性のなさの現れと思われ、これらの問題を根本的に解消して子育てしやすい社会にしていくためには当事者となることの多い女性の割合を意識的に増やしていくことが一つのきっかけとなるのではないかと思います。
「女性の生きづらさを解消する」という点について、わたしは男性ですが、選択的夫婦別姓の問題や男女の家事育児時間の偏りなど、今でも女性が女性であるがゆえに色々と不合理なことがあることを周囲の女性や調査結果などから見聞きしています。
わたしには2人の娘がおりまして、まだ7歳と4歳で小さいですが彼女たちが大きくなったときにもっと女性が生きやすい社会になってほしいと考えています。そのためには、国会という意思決定の場に当事者である女性の比率をもっと増やしていくということには意味があるのではないかと考えております。
Q : 最後に、参議院選を控えた世の中へ、メッセージをお願いします!
自分のたった1票ではどうせ変わらないとよく言われますし、その選挙においてはそれは多くの場合事実です(数百票の差で勝敗が決まった最近の杉並区長選のようなこともありますが)。
しかし、将来も含めて考えればその1票は決して無駄になりません。というのも、どの「地域」どの「年代」どの「性別」の人が選挙に行ったのか(行かなかったのか)というデータが後に公表されるためです。参考までに、以下のリンクは2019年の参院選の選挙の結果のデータです。
選挙はいかに数を多く取れるかの勝負ですから、候補者の考え方と必ずしも一致しなくても、投票率の高い層には受ける政策を考えるようになります。一方で投票率の低い層は相対的に重要でなくなることから、無視されるというのは合理的な選択の帰結です。
例えて言えば、高齢者向けの政策を進めたいと熱心に思っている人であっても、その選挙区で若者の投票率が高ければ「若者受けも考慮しなければならないな」と考えざるを得ないということです。反対に、投票率が低いのであれば「まー無視しといて良いか」となってしまうわけです。
このように、あなたの投票行動は次の選挙に向けた政治家たちの判断を動かすことに繋がります。そして、それはあなたの後輩、さらにはあなたの子どもにも影響を持つものです。せっかくの機会なので、ぜひ投票に行きましょう!
7歳と4歳の娘さんがいるほづみさん。彼女たちが生きやすい社会にー-。という言葉にハッとさせられました。現在も根強く残っているさまざまな問題。今すぐには解決できないとしても、私たちは次の世代のために、たえず声を上げ続けていかなくてはいけませんよね。
明日も『 #わたしが女性に投票する理由 』Vol. 10 にて胸アツなメンバーのメッセージをお届けします。乞うご期待を!