無駄を省いて最短で切る! NOBU流スピードカットテクニック
髪をカットする際、バックからフロント、アンダーからオーバーに向けて切り進めるプロセスを基本とするケースが多い。しかしそれは、守らないといけない絶対ルール、というわけではない。どこからどのように切るかを工夫することでカット技術の幅はグンと広がり、スピーディな施術が可能となる。
ここでは、Instagramのフォロワー数24万人と圧倒的な人気を誇る『ALBUM』NOBUさんによる、常識にとらわれないスピードカットテクニックのポイントを紹介する。さらに、スピードカットの技術を使った動画も公開!
教えて! NOBUさん スピードカットってな〜に?
STAFF「NOBUさん、たいへんです!NOBUさんのカット動画、バズってます!」
NOBU「ん?なにが?」
STAFF「フロントから切り始めているのとか、バリカンを使って前髪を切っている動画です」
NOBU「ああ、スピードカットね」
STAFF「??? なんですか、それ」
NOBU「1日30 人くらいのお客さまをカットしていると、これまで教えてもらってきたカットマニュアルやベーシックな技術教材などに載っているようなカット以外にもっといい方法があるんじゃないかなと思ったの。それでとにかく、毎日カットし続けて研究した結果、無駄を一切省いたカットテクニックに行き着いたんだ」
STAFF「なるほど。たしかにNOBUさん、あっという間に切り終えていますよね! 僕にもそのスピードカットを教えてください!」
NOBU「スピードカットで最も大切なのが、きちんと仕上がりをイメージして切り始めること。仕上がりイメージが固まっていないと必ず失敗するから。では、始めていこう!」
人気スタイルをスピードカットで切ってみよう
マッシュショート、前下がりボブ、ウルフレイヤーの3スタイルを、スピードカットで切る際、どのような点が時短ポイントになるのかを解説する。
POINT1 シルエットから設定する
まずは大まかなカタチをつくり、そこからディテールを詰めていく。
オーバーとミドルにそれぞれ第1、第2ガイドラインを設定し、つなげることでウエイトを設定する
アンダーから一気にミドル、オーバーと下から上につなげて切る
上から切るマッシュショート
POINT2 ガイドの位置にパネルを固定して切る
パネルの上げ下げは不要。どのセクションもガイドの位置にパネルを引き出して切る。
正中線のウエイトポイントとなる位置にガイドを設定する
トップ表面までハの字スライスをとり、全パネルを同じ(ガイド)位置に引き出して切る
5 分で切る前下がりボブ
POINT3 デザインポイントから切る
先にメインとなるセクションからデザインし、後で他のセクションを合わせる
集めた毛束をダッカールで留めて一回転させ、その状態でバリカンを用いてハの字に切る。ダッカールをはずすと、前髪が鼻下でスクエア状に切りそろえられた状態となる
アンダーの髪は切らないようにゴムで分けとっておく。オーバーは放射状にレイヤーを入れて、ウルフレイヤーのベースをつくる
集めて切るウルフレイヤー
プロフィール
NOBU[ALBUM SHINJUKU]
ALBUMプロデューサーとしてALBUM4店舗を統括。Instagramフォロワー数は驚異の24万人(2020年9月時点)と、女性誌や有名サロンに引けを取らないほどのメディア力を持つ、注目の人気美容師。サロンワークの他に雑誌の撮影、ヘアショーへの出演、セミナー講師など、多岐にわたり活躍している。Instagram:@nobuhair
槙野光昭[ALBUM 代表]
価格.com 創業者の槙野氏が2014 年に設立。「トレンドヘアを毎月通える価格で提供する」をコンセプトに、F1層の女性中心に人気を博し、現在、東京都内などにALBUM 姉妹店のIT by ALBUMを含めて6店舗を展開する。圧倒的な集客力と徹底したIT 戦略は、業界内外から大きな注目を集める。
本記事は、『ALBUMパーフェクトガイド』に掲載
☆『ALBUM ACADEMY ONLINE』では、本書関連動画がすべて閲覧可能
書籍概要
■『ALBUM パーフェクトガイド』
発売日/2020年9月25日(金)
定価/本体980円+税
判型・頁数/A4判変型 100頁