読解:読書する自分を甘やかそう
語学学習における読解力の向上法について書こうと思います。
タイトルがすでにフライングしていますが、ずばり、「自分をとことん甘やかす」ことです。
ここで言う甘やかすという言葉の意味は、次の2つ。
1.今の自分よりも低いレベルのもの
2.自分の興味があるもの
2.は割愛するとして、
1.の「今の自分よりも低いレベルのもの」ですが、これは果たして読解力の向上につながるのか?と疑問に思うかもしれません。
が、実はつながるんです。
実際、多読を薦める教材では、7割がたが理解できるものを読むように、と書かれていることが多いです。
理由は2つあります。
1つ目は、「読書」に専念できることです。
知らない単語が多すぎたり、分からない文法事項が出てきたりすると、いちいち辞書を引いたり、文法書を引いたりして、読書を中断しなければなりません。
それだと物語の筋からいちいち離れてしまうことになり、読書が進みません。
これに対して、大半の内容を理解できる文章を読むと、読むスピードが速くなり、内容に集中できるだけでなく、落ち着いて読めることによって視野が広がり、意味は分かるけれど知らなかった表現、今の自分でも使うことができそうな表現などに出くわすことが多いです。
難解な文章を読んでいると、一語一語にとらわれてしまいがちですが、平易な文章であれば、文章全体を俯瞰して読むことができるからです。
そして、全体を見渡して読書をすることで、基本事項で自分に欠けている部分などをチェックすることにもなり、安定した基礎力を身に着けることができるのです。
2つ目は(僕はこちらの方が大事だと思っています)、「全能感」を味わえることです。
文章をスラスラと読み進めることができると、「自分は今、外国語の文章をいとも簡単に読み進めている!」と、何とも言えない達成感が心の中にわいてきます。それを「自己満足」と呼ぶかどうかはさておいて、この達成感がモチベーションの維持・向上につながるのです。
ちなみに今、僕はこの本を読んでフランス語を学習しています。
大阪梅田の丸善ジュンク堂で買った仏文学を易しいフランス語に書き換えた本のシリーズ(英語で言うラダーシリーズのようなもの)の1冊です。
ヨーロッパ言語で広く使われている「欧州言語共通参照枠(CEFR:A1~C2までの6段階で、C2が最高級)」この本は初級にあたるA2レベルとなっています。
初級の文章の方が勉強になると感じることが多いです。
全てフランス語で書かれた注釈の内容も理解できますし、簡単なフランス語でもこれだけのことを表現できるのか、と、頭の体操にもなるからです。
辞書を引きながら必死で読まないといけないレベルの文章を読むことになると疲れますし、読書が続きません。
やはり、短く、簡単な本をたくさん読むことが、自分の語学力の向上につながるのだと思います。
ここまでお読みくださいまして誠にありがとうございました!
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