【ドイツ語】漢字で覚える前つづり:auf【「昇」と「開」】
おはようございます。
今回は、ドイツ語の前つづりの中から「auf」を取り扱いたいと思います。
「auf」には主に「昇」と「開」という、2つの異なる意味があります。
「昇」の場合は英語の「up」に相当し、ドイツ語の対義語は「ab」です。
「開」の場合は英語の「open」に相当し、ドイツ語の対義語は「zu」です。
このように、ドイツ語の前つづりには複数の意味を持つものがあります。
ただ、僕は逆に、「同音異義の「auf」という前つづりが複数ある」と理解するようにしています。
これは漢字で言うなれば、「かい」と発音する単語に「開」「快」「海」など様々な意味の単語があるのと同じような発想です。
こう考えると、「昇」と「開」の間に無理やり関連性を持たせて理解しなくても良いのではないか・・・と思います。
それでは、早速見ていきたいと思います。
①「昇」のauf・・・下から上への移動を表す
まず、「昇」を表す「auf」です。これは下から上への移動を表すことが多いです。日本語では「~し上げる」という訳にできることが多いです。
例えば、auf/stehen(立ちstehen 上がるauf)などがありますね。
他にも以下のような動詞に「auf」の前つづりが使われています。
②「開」のauf・・・開くことを表す
こちらは「開く」という意味を持つaufです。確かに、跳ね上がる形の窓があれば、上に上げれば開く、というふうに「auf」の主要な二つの意味に関連付けることができますが、ここでは発音がたまたま同じだけの全く別の前つづりとして扱いたいと思います。
日本語では「~して開く」という訳になることが多いです。
よく使う単語には次のものがあります。
上の動詞はどれも、「基本動作を表す動詞+開くを表すauf」で構成されています(machenだけは、動詞自体にほとんど意味がありませんが)。開け方の動作の違いで表現が異なっているようです。
また、Fenster auf! (窓を開けて!)のように、aufは単独で「開く」という副詞としても使われます。なので、「開く」の意味のaufは、動詞の一部というよりかは、むしろ独立した副詞として見なしたほうが、aufの本来の意味を想像しやすいかもしれません。
【補足】「遂」のauf・・何かをやり遂げたことを表す
これは英語のupにもある意味ではないかと思います。動作が終わるまで続ける、ということを表します。日本語でも、何かを完成させるときに「~し上げる」と言ったりするので、「上げる」と「終わる」は意味的に近いのかもしれません。
他にも様々な意味の「auf」がありますが、今回は代表的な「上」と「開」の意味にスポットを当てさせていただきました。
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ここまでお読みくださいまして誠にありがとうございました!
次回は「zu」を扱おうと思いますが、zuを含めてこれまで扱ってきた分離前つづりの相関図を作ってみましたので、下にご紹介させていただきます。
【写真:Free-Photos(Pixabay)】