【ドイツ語】「als ob」の後ろは接続法Ⅱ式?Ⅰ式?
こんにちは!
初級ドイツ語文法を学んだ際に、「als ob」(まるで~かのように)の後には接続法Ⅱ式が来ると習った方が多いのではないかと思います。
なお、いきなり本題からずれますが、この「als ob」の代わりに「als」1つだけを使うこともできます。
ただし、この際には語順が変わり、「als」の直後に動詞が来るようになるので、ご注意を。
個人的にはこの2番目の構文をよく使っています。
1番目のように枠構造の場合だと、動詞を忘れちゃうことが多いので…。
さて、本題に戻ります。
実は、この構文では接続法Ⅰ式を使うこともできるんです。
何が違うのでしょう?
接続法Ⅱ式は非現実のことを表現し、Ⅰ式は主に間接話法で使いますから、
接続法Ⅰ式の方がⅡ式より「現実味を帯びている」ということでしょうか?
ネイティブの知人に尋ねてみました。
実は、意味合いには違いはほぼないそうです。
何に違いがあるかというと、「表現の硬さ、高尚さ」の点です。
接続法I式を使う方が「学のある」感じに聞こえるそうです。
それも、場合によっては、学をひけらかしている感じに聞こえるのだとか。
そうやって注意して見てみると、確かに「南ドイツ新聞」のような高級紙や学者の書いた文章などに「als ob +Ⅰ式」がよく登場するのに気づきます。
ドイツ語では接続法Ⅱ式は日常的によく使い、特に口語では一部の動詞を除き「würden」で代用しますので、存在自体は珍しいものとは認識されていなさそうです。
一方、書き言葉であれば、動詞の接続法Ⅱ式の活用形を使うのもありです。
「lernen würde」ではなく「lernte」みたいな感じですね。
これだけでも充分「表現の硬さ」や「教養の差」を見せつけられそうですが、実は更にもう1段階、接続法Ⅰ式を使用するという場合があるのです。
同じ接続法でも、Ⅱ式よりⅠ式の方が格調高く、縁遠いと受け止められるのは面白いですね!
最後にDudenの記述を紹介します。
なんとDudenはこのテーマについてわざわざウェブページを作っています。
「激怒して言うとき」・・・。
私たちノンネイティブは、頭に血が上っている時に「自分は今怒っている。だからⅠ式は使えないんだ…」などと考える余裕がなさそうです。
やはり、外国語として学ぶ際は「als obはⅡ式を使う」とだけ覚える方が効率は良さそうですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!