【ドイツ語】漢字で覚える前つづり:er【始/化/得/死】
こんにちは!
今回は、ドイツ語前綴りの中から、非分離前綴り「er」を見ていこうと思います。
「er」という形をしている前綴りには様々なものがありますが、その中でもよく目にする3つのものを取り上げてみることにしました。
1.「始」のer:動詞が示すものが、「今始まる」という意味
よく使われるのがこの「始まり」を表す「er」です。
本動詞(前綴りerを取った動詞の残りの部分)が示す動作が、まさに今始まった、という意味を表します。
この意味で使われる「er」のつく動詞には、自動詞(4格目的語を取らないもの)が多いように思います。
2.「化」のer : 動詞(の中にある形容詞)の状態に変化する
「始」のerは「状態の変化の開始」に着目しますが、「状態の変化の結果」の方に注目する「er」もあります。「化のer」と名付けることにしました。
いずれも「状態の変化」を表していることに違いはないので、意味的には「始のer」ととても近いものが多いです。
動詞部分には、「どう変化するのか」を表す形容詞が隠れている場合が多いです。
これは、形のよく似た「ver」という前綴りと類似した用法です。
3.「得」のer:動詞の結果、何かを獲得する/完遂する
次の「er」は、「化のer」とも似ていますが、特に、「ポジティブな結果に終わった変化」「首尾よく終わった動作」を表します。
「~を得る」と訳せる動詞がよく目につくので、「得のer」と名付けることにしました。
4.「死」のer:動詞が表す動作・状態の結果死ぬことを表す。
これも「結果」に注目した「er」の使い方ですが、今回の場合の「結果」はちょっと怖くて、「死」です。
自動詞につくときは主語が「死ぬ」、他動詞につくときは目的語を「殺す」という意味になります(ertrinken溺死する←→ertränken 溺死させる)
上首尾に終わった「得のer」とは方向がまた違いますね。
本動詞が表す動作や状態の結果、死んでしまうことを表すので、この「死のer」を見た時は要注意です。
これで、色々な殺し方をドイツ語で表現できるようになりました(怖い)。
ちなみに、餓死するは「verhungern(自)」です。「erhungern」という単語は存在しますが、意味が異なります。
「erhungern(他)」の「er」は「得のer」で、「食費を削って(=腹を空かせて)手に入れる」という意味になるそうです。使ってみましょう(笑)。
ここまでお読みくださいましてありがとうございました!!
【画像:Couleurさま(Pixabay)】