偏差値50以下からライターになる方法。書き方を知る「10分の1の法則」。
ライターに必要なこだわり
一人の書き手である以上は文章にこだわるべきだと考えています。
例えば、ある雑誌の編集者は飲み会の席などに置いて、句読点の打つ位置や改行する場所やタイミングついて真剣に議論をし合うそうです。
編集者の中には文章を書き換えることはあります。なぜ、そんなことをするのかという疑問を感じる時もあります。そんな時に、物を言える状態じゃ無いといけない。書くことに対してこだわって欲しいなと思います。
現代では、記事のレベルも変わってきているとは思います。昔ほど、「こんな原稿、出せねぇよ」とは言われなくなったと思います。ただそうであっても、より高いこだわりを持って自己成長を重ねていくことが大切だと思います。特に書籍を出したい意欲のある人は文章そのものが自分であると受け止めてください。
記事の論調や文章の質が批判を受けることもありますが、そこでの文章もあなたを表現するものになりうるのです。
正直に、言いますけど、僕は高校時代の国語の成績が悪かったです。偏差値50に届いていませんでした、それでもがライターになれた理由や目指すべき人を参考にしていることに加えて文章力を上げるための勉強をしてきたからです。
僕が一番忘れずに肝に銘じてきたことで「10分の1の法則」というのがあります。
今日はその話をしたいと思います。
ライティングにおける10分の1の法則とは
まず、僕たちが記事を書く際にいきなり机の前に座るわけではなく、調査を行い、取材に行くことから始まります。
取材とは「材料を取る」ことですから、例えば、プロ野球の試合を見に行って選手やコーチの話を聞くなどをして情報収集に務めます。そこから自分のテーマに促した記事にしていくわけですが、選手やコーチのインタビューをして情報を収集したものをまとめる作業に入っていきます。
そして、ここで必要になってくるのが「10分の1の法則」という考え方です。
先ほどのような工程で取材をしていろんなコメントを得られることは、記事を書く上ではとても重要なことです。しかし、その中から取捨選択がもっとも大事で、ここで多くの方がミスを犯します。
仮に、10個の情報を得たとすると、これら全てを記事に入れてしまうと、文章が散乱してしまう可能性があるのです。そこで、僕が教わったのが「10分の1の法則」というものです。10個の情報を得られた場合、その中から1個しか使えないと考え、どの情報を使うかをよく考えるということです。
10個中の1個をしっかり選ぶことで、記事はまとまりが生まれ、非常に興味深くなる。腕のあるライターは、自分で取材した情報の10個の中から5個や6個、場合によっては7個程度を使いこなしている人もいますが、これはかなり文才のある方でないとできないと思います。
何でもかんでも書き込んでしまうのは避け、自分で選んだ情報を上手に使って、記事を書くことが大切なのです。そして、自身のライティングの腕が上がってきた過程で、少しずつ、1個から増やしていけばいいのです。
どうしても取材をして得られた情報は使いたくなります。しかし10個あったコメントを使いこなすのは困難なので、そこはあまり慌てすぎず、自身の知的財産として蓄え次に役立てられる時に使うくらいでいいのです。
文章を書くときには、少しずつ段階的に伝えることが大切です。一度に伝えようとしても、情報が伝わりにくくなるため、一つずつ、丁寧に伝えることが必要です。これは我々の仕事だけではないことでしょう。最初は10分の1から始めて、段階的に難易度を上げていくことで、スキルを身につけることができます。
色々文章の腕を上げる方法論はありますが、僕はまず「10分の1の法則」から試してみることをお勧めします。文章を書く時にはこれを念頭に入れ、そして、取材力や切り口の工夫などの術をみにつけ、うまくミックスすることができれば文章力を高めることにつながると思います。
本日は、10分の1の法則についてお話ししました。
次回もお楽しみにしていてください。
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