高卒認定試験を解説:令和5年度第2回の地理A(1番の問3)と地理B(1番の問1)


問題文

 ツヨシさんは,「時差があることは不便なことばかりなのだろうか」という主題が掲げられた地理の授業において,資料5 ~資料7 を得た。これらの資料を基にしたメモ中の下線部X,Yの内容の正誤についての説明として最も適切なものを,あとの1 ~ 4 のうちから一つ選べ。

<資料5>  世界のいくつかの証券取引所の取引時間(現地時間)

<資料6>  資料5 中の証券取引所が位置する都市と世界の等時帯地図

<資料7>  資料5 中のロンドンといずれか三つの証券取引所の取引時間(グリニッジ標準時)

<メモ>
● 各証券取引所の取引時間は資料5 では現地時間で,資料7 ではグリニッジ標準時で示されており,サマータイムは考慮していない。
●資料7 には,資料5 中の五つの証券取引所の取引時間のうちの一つが抜けている。
●資料5 と資料6 を踏まえると,資料7 で抜けているのはX東京証券取引所である。
● 資料7 に資料5 の五つの証券取引所の取引時間をすべて示すと,24 時間,五つの証券取引所のYいずれかが取引時間になっていることが分かる。

<選択肢>
1  下線部Xのみ誤りである。
2  下線部Yのみ誤りである。
3  下線部Xと下線部Yはともに誤りである。
4  下線部に誤りはない。


聞かれてること

各証券取引所の取引時間はGMTで表すと何時?

最低限必要な基礎知識

 等時帯マップには、グリニッジ標準時(GMT)に何時間足したらor引いたら現地の時間になるか書かれてる。

考え方

資料6を見ながら、資料5に書かれてる各証券取引所の取引時間をグリニッジ標準時に直す。

東京の時刻=GMT+9=9時~15時なので、GMTで書くと0時~6時
これは資料7にあるからXは間違い。

ついでに他の証券取引所についても同じように計算すると
 ウェリントンの時刻=GMT+12=9時~16時なので、
  GMTで書くと21時~4時
 ニューヨークの時刻=GMT-5=9時半~16時なので、
  GMTで書くと14時半~21時
 香港の時刻=GMT+8=9時半~16時なので、
  GMTで書くと1時半~8時
 ロンドンの時刻は=GMT±0なので、
  そのまま8時~16時半
…つーことで、資料7で抜けてるのはウェリントン。

資料7にウェリントンの取引時間を追加したら空白時間がなくなるので、Yは正しい。


証券取引所についてもっと知りたくなったら

日本の証券取引の歴史が江戸時代から現代まで易しい語り口調で書かれてる。中学生でも十分読める本。…たぶんw


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