高卒認定試験を解説:令和4年度第2回の国語(漢文)


最低限必要な基礎知識

返り点:レ、一/二

読解のコツ

登場人物4人の名前をマークする。
話の流れからして"御車人"と"馭人"は同一人物。

テキトーに和訳すると…

(西晋の富豪である)石崇は客に豆粥を出すとき、あっという間に作り、冬やろがなんやろがいつも「にら」と「うきくさ」を使って作ったなます料理を用意している。しかも牛の体つきや精神力は(西晋の王室の外戚である)王愷の牛に敵わないのに、愷と一緒に出かけたとき、どれだけ遅く出発して(西晋の首都である)洛城に入れるか競ったら、崇の牛は数十歩遅れて出発し、空飛ぶ鳥のように速く走った。愷の牛も爆走したが崇の牛に及ばなかった。
(愷は)常々この三件のことを非常に悔しく思っていた。それで密かに崇の私設執事と御者にカネを渡して、なんで(いつも崇ばっかり勝つの)か尋ねた。執事は言った。「豆は非常に火が通りにくいですが、予め煮てすりつぶしたものを作っておき、客が来たら白粥を作ってこれに入れるんです。「にら」と「うきくさ」を使って作ったなます料理については、韮の球根を潰して、混ぜるのは麦の若芽にするだけです。」また御者に牛が速く走った理由を尋ねた。御者は「牛は元々遅くありません。車を扱う者の技量が不足しているために速度が制限されてしまったんです。緊急時は牛車の前に長く出した二本の棒の一方を外すと速く走りますよ。」
愷はことごとくこれに従い、遂に(崇と)長を争うまでになった。

もっと知識を深めたい人へ

「千数百年前の中国で大量出現した愛すべき奇人たちの言行を断章形式で記した稀有の書。最終巻は悪口のオンパレード。」だそうな。面白そうw


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