高卒認定試験を解説:令和3年度第2回の地理A(3番の問4)と地理B(3番の問2) #富山市 #LRT #ライトレール #富山地方鉄道 #鉄道システム
問題文
アスカさんは,富山市が公共交通機関を活かしたまちづくりを行っていることに興味をもち,資料12 と資料13 を得て,資料12 中のア,イのいずれかの路線についてメモにまとめた。メモ中の空欄X , Y に当てはまる記号と文の組合せとして最も適切なものを,あとの1 ~ 4 のうちから一つ選べ。
<資料12> 主要鉄道2 路線と「市街地中心部」及び「公共交通沿線居住推進補助対象地区」
注)・「公共交通沿線居住推進補助対象地区」とは,鉄軌道の駅から半径500 m 以内の範囲等を指す。
・富山市内で営業している路線のうち,出題に関わる「ア」・「イ」のみを強調して表現している。
(富山市情報統計課「インフォマップとやま」により作成)
<資料13> 鉄道システム移行前後での営業風景
<メモ>
この路線は,元々はJR路線として営業していた。1988 年には一日あたり利用者数は6,494 人だったが,2004 年には3,115 人と半分以下に減少した。沿線の人口は大きく変わっていないが,自動車保有台数が約1.5 倍に増加している。郊外に延びているこの路線の周辺地域では,次第に自動車利用による移動が増え,鉄道利用者が減少したと考えられる。
この路線は,2005 年にJR路線としては廃止されたが,地元自治体や企業が出資して路線を引き継ぎ,まちづくりの視点を踏まえた鉄道サービスを開始した。例えば,資料12 を見るとX の路線では,沿線のほぼ全域が「公共交通沿線居住推進補助対象地区」に指定されていることが分かるが,これは,新たに駅を設置して,駅と駅の間隔を500 m 以下になるように整備し直したことによる。また,資料13 から,JR当時と現在の車両を比較すると, Y ようにしていることが分かる。他にも,運行間隔を10~15 分に1 本の頻度まで増便させるなど,利便性の向上に努めた。その結果,ほぼ全世代において利用客数が増加している。2020 年には別の主要路線と接続されてそれぞれの鉄道の相互乗り入れが可能となり,乗り換えることなく利用できる範囲が以前より広くなった。
<選択肢>
X Y
1 ア 車両を低床化させ,高齢者や障害者など誰でも乗りやすい
2 ア 車両を大型化させ,通勤・通学時間帯でも混み合うことなく乗れる
3 イ 車両を低床化させ,高齢者や障害者など誰でも乗りやすい
4 イ 車両を大型化させ,通勤・通学時間帯でも混み合うことなく乗れる
言葉の意味
最低限知ってるべき
公共交通機関
一般の人々が共同で使用する交通機関。鉄道・バス・航空路・フェリーなど。路線
交通機関の、ある地点から他地点に至る道筋。沿線
鉄道の線路や幹線道路に沿った所・地域。低床
床面を低く作ること。また、そのような床。
知ってたら便利
郊外
都市に隣接した地域。市街地周辺の田園地帯。増便
飛行機・船・バスなどの、定期便の本数を増やすこと。利便性
便利であること。また、便利さの程度。
by デジタル大辞泉
考え方
X
選択肢を見たら「ア」か「イ」の二択。
空欄Xが含まれてる部分を抜き出すと、
資料12で沿線のほぼ全域が「公共交通沿線居住推進補助対象地区」に指定されとんの(グレーに塗られてんの)はア。
Y
選択肢を見たら「車両を低床化させ,高齢者や障害者など誰でも乗りやすい」か「車両を大型化させ,通勤・通学時間帯でも混み合うことなく乗れる」の二択。
空欄Yが含まれてる部分を抜き出すと、
資料13で左の図の電車に比べて右の図の電車は低床化されてる。
もっと知識を深めたいなら
富山地方鉄道 富山港線について
駅の数は1994~2001年に比べて3駅ほど増えてる。