70通の手紙を書いて気づいたこと
「#コーヒーより愛を込めて」というキャンペーンを終えました。
最近、聞いた面白い話を紹介したいと思います。
友達Tちゃんは久しぶりに友人に会い嬉しそうに挨拶をしたようです。
そうするとTちゃんの友人から返ってきた一言
“昨日、授業で会ったじゃん~”
授業..
ニュースなどにも流れているけれど、今はどこの大学もZOOMというアプリを使用した遠隔講義を行っています。ということはTちゃんの友人が会ったということはビデオ上のことだという意味ですけれども...
「会う」という感覚の違いが生まれているなと,何を基準に「会った」というのか人それぞれの基準が異なるなということを実感した瞬間でした。非常に興味深かったです。
1.プロジェクトを始めた経緯【実在するもので繋がりたいこだわり】
今は緩和されていますが、緊急事態宣言後、色んな仕事が大きな影響を受けましたね。飲食も例外はありませんでした。
私も勤務していたカフェが休業、イベント出店予定などもキャンセルとなり、バリスタとしてのアウトプットの場を失うことになりました。
「なければ、創る」
いつもお世話になっているレコードバーのマスターのところにお話しを伺いに行ったら,既にオンラインとオフラインの特徴を分けて、オンラインの方にもシフトチェンジしようとしていた姿勢から、バリスタという仕事は対面でなければいけないという限界を決めていたことに反省し、動き始めたのです。
ZOOM飲み会やオンラインショップなどオンラインの上でカフェぽいことをする方法はありました。
しかし大学生兼バリスタができること。
コーヒーの味だけを求めるならば、コーヒー専門店で注文すればいい話。
「ポップ」ではない「インディ」を追求することができる年代、環境。だから僕にとってコーヒーは単なる飲み物の領域を超えてコミュニケーションツールであり、表現手段であります。
私たちものがたり喫茶が届けたいことは
コーヒーのある落ち着く空間とか、ノスタルジックに過ぎてゆく時間といった類の物。
オンライン上で再現することは難しい。いや、できるかもしれないけどそれを再現できる技が自分にはない。
早く変化する時代に逆らいあえて「スローの美学」を追求する頑固なこだわり。「Number One」ではない「Only One」の喫茶を今までつくって来たと信じてるんです。その信念のもとに、私たちだからできる、ものがたり喫茶ができるこのご時世の中でも届けられる価値。
というものが「お手紙とコーヒー」を届けることでした。
2.プロジェクトを通して【GIVE&GIVEの可能性】
『⇑コーヒーとお手紙を送ったら届いたお手紙』
プロジェクトをリリーズしてから3日くらい南の石垣島から北の大地、北海道までと全国70名の方からフリーコーヒーとお手紙の注文を頂き、一週間くらいで作業、発送をしました。毎日、豆豆を焼き、家の中はコーヒーの香りがたっぷり充ちて、とても幸せな日々を過ごしました。70名の方に一枚一枚お手紙を書くことは学校との兼ね合いもあり、正直に少し手が痛いなと思う瞬間もありましたが、この手紙を読んで、コーヒーを飲んでもらう方々を想像しながら、ある意味、想像力の翼を広げることができた時間だったのではないかなと思います。(笑)
そしてこのことから感じた可能性が
「逆クラウドファンディング」
プロジェクト開始後、この活動に対して多くの大人の方から支援を頂き、今は第一弾だけではなく、第二弾に向けての活動資金にもなっています。
これはクラウドファンディングに似ている形だけれども、先に価値としているものを提供し、それに対する支援を頂くとう感覚で
「逆クラウドファンディング」という言葉であったるかなと思いました。
活動において金銭的余裕ができてよりもうれしいのは
自分たちが届けたいと思った他より少し抽象的で目には見えにくい価値が客観的に評価されたこと。
今後の活動の自信にもなりました。
その上で考えた可能性
「GIVE&GIVEの価値」
従来の「GIVE&TAKE」の考え方からは定められたものに対する価値交換でしかない。
その等価交換を成り立たせる手段が「貨幣」
その想いや物の可能性などに関係なく、1000円で買えば1000円と等しい価値であるような思い込みができる
「GIVE&GIVE」の可能性は価値の増幅、そして循環
届けられたものに対する価値をさらに次へ届ける。
人を想う気持ちはどんどん大きくなっていく、こういう社会システムの可能性を実感しました。
恩返しではない、恩送り。
矢印の方向性が変わるだけでこれだけ印象が変わるとは思いませんでした。
3.最後に
現在、ものがたり喫茶は第二弾に向けて、着々と準備を進めています。6月中に公開し、また私たちが大切にしたい温もりとか、空間とか時間をしっかりみなさんに届けられたらうれしいなと思い、結構、自分でいうのもあれですがこだわって設計中です。(笑)
そしてそれからですが..
僕自身、この「ジョンの珈琲と愛の物語①」を書く時から目標としていたことですが、しっかりプロを目指したいと考えます。
世界を旅して、濃い愛の経験を経て、コーヒ―を通して、誰かに寄りそ得られる人間になれるようにものがたり喫茶は一旦、休むつもりですが、これからも形を変えて続く..と思います。
抽象的で、目に見えないそういった類のものを今はぬくもりといった言葉でしか表現できないけれども、ゆっくりと言葉にして
時間をかけてつくる「ONLY ONE」を創り上げたいと思います。
お楽しみに