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元祖平壌冷麺屋note(82)
朝ラン。BGMはPUFFYの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」。ビートルズのカヴァーの中でも秀逸。そもそもPUFFY自体が、奥田民生によるビートルズを現代によみがえらせたらどうなるか実験だったと思うし。
喫茶ぱるふぁんで、『プルーストを読む生活』を読む。自立する本だから、持ち運びには適さないけど、自宅で少しずつ毎朝読んでいる。ぱるふぁんには同じ本が常備されているので、現物を持ち運ばなくても、続きを読むことができるという寸法。
2年前、元町に「カフェ刹那」という読書するのに最適なカフェがあった。店主さんが本好きで、お気に入りの本をプレゼントしたらコーヒー代が無料になるというサービスもあり、休日にはよく足を運んだ。
お店は一年半で閉店してしまって哀しかった。刹那的なひと時の追憶。
だけど、今は、高速長田で、ぱるふぁんとして、よみがえっている。
古いスピーカーで、古き良き時代のジャズが身体と心に沁みこむ。私語厳禁という全盛期のジャズ喫茶のような強気な設定がカッコいい。もと刹那の店主さんと妹さんが経営していて、洞窟の中のような店内で、薄暗く静謐な空間には月が2つ浮かんでいる。まるで「1Q84」の世界で、天吾と青豆が見上げた夜空のように。
冷麺屋に、店主さんがひょこっと訪ねてきてくださったときは「あっ、せつなさんだ!」と自然に反応してしまうのだけど、「ぱるふぁんさんだ」と思えるようになる頃には「プルースト」を読み終えているかも。
刹那の時から、一口サイズの玉子サンドが、お気に入り。