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高校生は騙されがち!就職の数字を操作する大学。

大学を選ぶ基準は人それぞれです。家から近い、昔から馴染みがある、好きな人が志望するから、親から言われた、奨学金制度があるから、推薦がもらえたから、免許を取れるから、なんとなく、など場合によっては複数の理由が重なります。

自分で納得するなら良いのですが、複数の大学を比較していくと、どれも魅力的で判断つかない一方で、なんとなくモヤモヤしていたり、決め手が見つからないという方もいらっしゃると思います。

大学は多額の広告費を払って、プロのコピーライターも使って高校生を誘導しているのですから、迷って当然です。ただ、その根本的な原因は「相場を知らない」ことが挙げられます。本日は「就職」を例にちゃんとした数字の意味を読み取って、志望大学がどれだけ相場と離れているかを知る目安にして頂ければと思います。

大学の実績といえる「就職」結果。

就職に関する数字で浮かぶのは「就職率」です。ただ、大学によっては「就職決定率」と言葉が違っている場合もありますよね。この違いは大きいもので、本質を見誤ってしまうと騙されることになるので注意が必要です。

しっかり授業で教える高校と、何となくその場しのぎだったり、外部業者に任せる高校と指導力の差は大きなものです。建設的で、納得のいく説明ができる高校の先生であれば、ちゃんと客観的な数字も踏まえて持論を展開するでしょう。何かしらの言い訳をする先生は信用できませんが、結局のところ自分の人生ですので、自分で調べ、行動して、納得するしかないのです。

2つの「就職率」

就職率といっても「分母の捉え方」によって数字が大きく変化します。その分母の掲載は大学の意図だったり、公表される冊子によって異なるため、正直、正確に押さえることは難しい状態です。私が過去にキャリア支援を担当していた頃、やはり少しでも数字は高く見せたいと思ったものでした。ここで数字を操作することができたのが「就職率」です。

計算式① 就職者数➗就職希望者数✖️100(%)

こちらは「就職希望者数」が分母になっています。そのため、大学によっては95%以上の数字が表示されることは多々あります。

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