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これがきっかけだと私は思ってる 3

コンビニの駐車場で、話したり泣いたり黙ったり。
解決に向かわない長い時間を過ごしていた私たち。
友達が機転を効かせて、友達づてに校長と連絡を取ってくれた。

呼んでくれた友達と校長が来れば、車が4台になってしまうので、
(はっきりと覚えてないけれど、そんな理由だった気がする)
私たち2人は、それぞれの車を運転して、
コンビニから、向かいのスーパーの駐車場へと移動した。

校長と、もう1人の友達が来て、
何かが好転したかと言えば、そんなこともない。
これまでの経緯と今の体調を伝えようとするが、うまくいかない。
言いたいことはあるのに頭の中がまとまらないし、言葉が続かない。

この時のことでよく覚えていることが2つあって、
1つは、今年来たばかりでまだ私のことをよく知らなかった校長に、
友達が、「いつもはこんなじゃないですよ。おかしいです。」
と説明してくれていたこと。

もう1つは、頭の中が回らな過ぎて、言葉もうまく出ないので、
携帯のLINEの画面で、伝えたいことを文章にして、
その画面を読んでもらったということ。
こうしている間ずっと、
自分の中から、考える力と話す力が失われていくのが怖かった。
急にこんな症状に襲われるなんて、何の病気なんだろう。想像がつかなかった。

事態が変わらないので、校長が下した決断は、
・明日(火曜日)は、仕事を休んで、病院へ行くこと。
・今日は、体調がまだ不安なので、友達の家に泊めてもらうこと。
そして、私は、大学の同期の友達の家へ行くことになる。

友達の家では、もちろん、布団を出してもらったはずだが、
私は、眠りたくなかった。
午後からいろいろなことが起こり、きっと体は疲れていたはずだが、
どうしても眠りたくなかった。

話したいことをまとめられなくなった私、言葉がうまく出てこない私、
明日、病院に行っても、自分のことが説明できないかもしれない私。
こんなに急に人としての機能が失われていて・・・
今寝たら、そのまま目が覚めないかもしれない。死んでしまうかもしれない。

飛躍した考えと思われるかもしれないが、
医療の知識がない私に、急にこれだけの変化が起これば、
最悪の状況も考えてしまう。
だから、この日は、寝てはいけなかった。

たまに目が閉じそうになったこともあったけど、
冗談じゃなく「寝たら死ぬ」と本気で思っていたから、
眠気は跳ね退けて、ものを書いていた。

かばんに入っていた漢字テストの用紙に、
明日、病院へ行った時に伝えたいことを。
私は明日、話せないかもしれないから。

今も取ってあるそのメモには、こんなことが書いてある。
・思考力、判断力、記憶力低下。集中力なし。
・頭が働かない。考えはあるが、言葉にならない。
・昨日の午後は、6〜7時間飲食なし。夜は、水分をしっかり。
・私がしゃべれなかった場合、よく読んでください。

とにかく自分がしゃべれなくなるのでは、という不安でいっぱいで、
今わかる自分の体調のことをたくさんたくさん紙切れに書いていた。
今は、このメモを見ると、正常な人が書いたものでないのがわかる。
看護師さんも、この紙切れのことを不思議そうに見ていた気がする。

(1000字を越えたので、ここで一旦区切ります。
次回は、診察編。診察後の暮らしについてです。)


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