
死刑囚表現展2024 其の九
*感想は私の独断と偏見です。
長勝久作品
この絵画展、単純に上手い絵だったり
細かい作品が並んでいる中、1つだけ浮いている作品に出会う。
「自画像」という作品なんだけど
簡単にいうと下手。
小学生の絵みたい。
胸元まで描かれている自画像なんだけど
まず顔と体のバランスが悪い。
異様に狭い肩幅。長い首。線が単純。
こういう絵を書く人って、目で見たものを脳でちゃんと認識できていないからって聞いた事ある。
もちろん絵が下手な人って世の中にたくさんいて、その人たちがみんなそうだって訳じゃないし
下手と個性的の違いってのも人の感覚それぞれだけど。
とりあえずこの自画像がどれだけ本人に似てるか知りたいので事件を調べる事に。
この人、お母さんが中学校のときに亡くなってそれから父と息子で生活しているんだけど
その前から暴力が絶えなく悪さばかりだったらしい。
母親が亡くなった事は原因でもなんでもないみたい。
昔っから悪さして保護処分とか執行猶予とか喰らっていたと。
今なら即、少年院行きだと思うって内容ばっか。
昔って緩かったね。
その後結婚したけど束縛や暴力もあって仕事もしないという生活に
奥さんに愛想つかされ出て行かれる。
それに怒った長が奥さんを殺害。
自分の父と祖父に協力させて家の庭に埋める。
….なんかこの事件覚えてるかも。
当時ニュースで見たような気が…
私も幼かったので曖昧ですが。
父親も協力しないで警察に行けば2件目の事件は起こらなかったかもしれないのに…
そして2件目は、その後同じ職場で知り合った子に暴行、虐待を繰り返し死に至らしめた、と。
で、その子になぜ虐待をしたかというと
ただただ楽しかったから。
嗜虐癖があったから…
ちなみにこの子の死体処理も奥さんの時と同じで父と祖父に協力してもらっていた。
嗜虐癖とは人に苦痛を与える事が快感っていう事。
この人の加えた虐待の内容見てみると超エグい。
こんなのに快感おぼえるってもうサイコパスやん。
反省とか更生は無理でしょ。
私は嗜虐癖とか小児性愛とかはもう脳の病気だと思っているので、精神科に行くなり何か治療しないとダメだと思ってる。
自分の思いだけでは制御できない。
アメリカのシリアルキラー達も脳の損傷とかで欲望が抑えられなかったり人を殺す事に快感を覚えたりするらしい。
この人は今まで死刑囚表現展で見てきた他の死刑囚とは違う。サイコパスだ。
そう感じました。
ちなみに自画像は立ち耳の特徴捉えてて似てるかも、と思いました。
でもやっぱり線が単純だしバランス悪いし、これもサイコパスに関連した、脳が原因での
観察力がないとかなのかな?
考えすぎかな?
あとはパンフレットに短歌が数点。
日々のテレビでみた映像や外の風景や日常をツラツラ書くだけの、特に読んでも何も感じないものでした。
能登とかウクライナとかの事もあったけど
とくに自分の思いとかなくて見たままの事を書いてあっただけ。
たぶん共感性とかないし、それ以前に自分の感情についても鈍感なのかな。
それ故に「考える」ことに対しても鈍感で
「観察」する事も鈍感。
だからああいう絵を書く。
私はそう思いました。
1つ疑問なのは、なぜこの作品展に出品しようと思ったんだろう?
そこが気になります。