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りぼんの陸奥A子先生
子供の頃、漫画の雑誌はあまり買ってもらえませんでした。
小学3年で、父の転勤で祖母と離れ、夏休み、冬休み、春休みと里帰りはしていました。
しかし、私と違って父はお盆と正月くらいしかまとまった休みもなく、仕方なく、春休みと、夏休みに私だけ電車に乗って里帰りをしていました。
特急電車とはいえ、4時間は乗っていないといけません。駅まで送ってくれた母が、その時に漫画雑誌を買ってくれていたのです。
その頃は「なかよし」と「りぼん」が全盛期で、付録が付いていました。
その為、少し高額なんですが「りぼん」を買ってもらっていました。
雑誌は分厚く、何人もの作家さんの作品が読めてワクワクしました。
その中で、心を打つ漫画がありました。
『陸奥A子』先生の「秋にのって」という作品です。喘息持ちだった先生が、病気をテーマにした少女達の友情を描いた漫画です。
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私もその頃喘息持ちで、共感した事も関係あるかもしれません。
『陸奥A子』先生の世界観にハマってしまい、先生の作品が載っている月の「りぼん」を小遣いをためて買う事が増えました。
「りぼん」には付録が付いています。
様々な漫画家の先生のキャラクターが付いた、付録です。
付いてくる付録が勿体無くて、貧乏性の私は使う事が出来ませんでした。
今だに、ダンボールに大切にとって置いています。
大学の頃、漫画家の友達にも『陸奥A子』先生が好きな事や付録を取ったいる事は話していました。ある時、友達が『陸奥A子』先生と会うからとサインを貰って貰いました。これは、私の宝物になりました。
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何年か前、「北九州市漫画ミュージーアム」から電話がかかりました。
「北九州市漫画ミュージーアム」で、『陸奥A子』先生のマンガ展を開くのに展示する付録が足りないので貸して欲しい。との事でした。
探している時、友達が私の事を思い出して、スタッフに話したとの事でした。
私が持っているので良かったらと、北九州に送りました。
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その代わり、抽選で選ばれた人だけの『陸奥A子』先生との面会を特別に入れてくださり、初めて先生にお会いする事ができました。
緊張し過ぎて、なにを喋ったかスッカリ記憶が無くて、勿体無い事をしてしまいましたが、イメージ通りの方で、今まで心の友とさせてもらっていた作品のお礼は、言えたので満足でした。
とても“運”の良いファンだと思います。
歳を取っても、推しが居るのは良い事ですね。
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今度、小、中学生を対象に、『陸奥A子』先生がマンガスクールを開くそうです。
子供達が羨ましい💦