研究授業は若手の登竜門⁉️
10月11月は運動会や音楽会といった行事のイメージが強いですが,
学校現場では「研究授業」が実施される時期でもあります。
そもそも「研究授業」って⁉️
保護者からすれば,よくわからないものですよね💦
子どもからしても,なんか大人がいっぱい教室にやってきて,やらたジロジロと発表している姿やワークシートを観られて,なぜか担任がスーツを着て授業して,開始5分前に授業準備&着席させられるやつです😱笑
研究授業の意味と抱える課題は⁉️
研究授業って,何を目的としてやってるのでしょうか⁉️
それは「教員の授業力の向上」の一択です。
それが学校自体の授業力アップに繋がり,教育の質を向上させ,
結果として子どもたちに還元されていくものである・・・・
ってわけであります😎表面上は。
この言葉だけだと聞こえはいいですが,
実際のところはどうなのでしょうか⁉️
まず,学校によってかなり差があるのが大大大大前提としてありますが,
手段が目的化してしまい,形骸化されていることが多いです。
【研究授業の現在の課題】
時間と労力の負担
準備や振り返りに多くの時間と労力がかかり,教師の負担は確実に増加します。さらに,全員が研究授業をするわけではありません。大変なことはみんなわかっているので,どうしても押し付け合う雰囲気があります。喜んでやっている人は,本当にごくごくごく一部の人間。
なぜか若手の先生に回ってくる
そうなると当然のように
「経験だから」「必ず授業力がつくから」「あなたのためだから」となり
経験年数の少ない若手の教員に授業が回ってきます。
効率の悪い教材研究の時間
授業をやるためには,単元を決めて指導案を作り上げなければなりません。
2学期の10月に授業をするなら,単元を決めたり日程を調整したり,夏休み中にある程度完成する必要があります。
さらに,自分のやりたいことというよりは,研究内容(教科さえ縛られていることも多い)は学校で決まっておりそれに基づいて授業をしなければなりません。主体性というもののかけらすら見当たりません。
過度のプレッシャー
授業当日は,まぁプレッシャーがかかります。なんせ,担任は自分のクラスを自習にしてその授業を見にくるわけです。
「上手くいかない・・・という結果は絶対に避けたい」というバイアスもかかります。だから自然と指導案にはない空白の1時間を挟んで,準備をしてしまう先生もいました。もはや,本来の目的はどっかに行ってる状態😱
意味のない褒め合い or 批判的な意見のサンドバック
研究授業の後は事後研という謎の会が待っています。
見にきた先生たち全員で,授業自体がどうだったかを交流する会です。
指導主事や大学教授を呼んで好評してもらうこともあります。
やらかしてたら,この時間は授業者にとって地獄の時間です😨
時間をかけて指導案も作って,ここまで積みかねたのに地獄が待っているという矛盾。
誰も手を挙げないから善意で引き受けたのに,なぜかいろいろと批判されるという意味不明の展開。
(♯じゃぁ次はあなたがやればいい🥹)
(♯大体そういう人は絶対にやらないんですよねー)
もちろんそんな人ばかりではありません。
みんながやりたがらないことを引き受けてくれたことは,みんなわかっています。だから・・・・
子どもたちがみんな一生懸命でー
すごく積極的でに活動していてー
これまでの学習内容が定着していてー
先生の表情が良くて子どもたちが安心していてー
教室がすごく整っていてー・・・
(心の奥底に眠るホンネ・・・)
そりゃいっぱい時間かけて,1学期からこの授業のこと考えて,
今日のためにいろんなこと犠牲にしてやってきとるんやー😎
基本的なことが,出来てるのは当たり前やろー😎
なんか褒めときゃ喜ぶと思ってないかー😎笑
質問があってー・・って,その答えは指導案に丁寧に書いとるぞー😎
指導案,本当は全部読んでないやろー😎・・・
解放される打ち上げとその後・・・
授業を終えて,学年で打ち上げ。これまでの苦労を肴に飲む酒は美味い。
そう,この打ち上げで酒が美味いのは達成感ではなく解放感。
やっと呪縛から解き放たれた心で飲むからです。
そして,こう思うのです。
「来年は,絶対にやりたくない。」と。
本来の目的からは遠いものになっている
もちろん,やったことで身についた力もあります。
私自身,20代の頃はほぼ毎年,授業研究を経験してきました。
その経験が支えてくれた部分があるのも事実で,授業研究の全てを否定するつもりもありません。
ですが,やはり時代の流れとともに学校現場の変わってきました。
研究授業の形や考え方も,どんどんアップデートしていく必要があります。
これまでの授業研究は,先生たちが基本的に自ら研鑽を積まないことが前提にあります。今は,学ぼうと思えばどこでも学べるし,様々な指導法や取り組みを知ることができます‼️
どんどん自分で成長できる環境はあるわけなので,もっともっと外に出て学んでいく方が主体的に取り組めます。より新しい実践について知ることもできます。閉鎖的な空間である学校現場で,みんなで足並みを揃えて同じことに取り組むより,みんながいろんなことに挑戦しながら,交流し合たり議論したりする方が結果的に,教育の質はきっと高くなります😁