私の52個のエートル トゥルマンテ ◆38個目◆
◇家庭内隠語◇
北海道では絆創膏のことを「サビオ」と呼ぶらしい。これ、初めて聞いたとき、頭の中に「え?」の文字が浮かんだ。サビオって、まるで戦隊ヒーローの名前みたいじゃない。しかも、方言でもないらしい。ただの、地域限定の通称。そういうの、他にもありそう。「何それ?」ってなる物の名前。だけど、地元の人にとっては、それが普通で愛着があるんだろうなぁ。
さて、ここで話の次元が少し違う方向にズレるのですが
、親戚の家でご飯をご馳走になったとき、親戚のおばさんが突然こう言ったんだよね。
「川崎さん、取って」と。するとテーブルの上に置かれたのはマヨネーズ。「川崎さん」って、どう考えても人の名前だよね? マヨネーズが人扱いされてる状況に私の脳はフリーズした。で、「あの、川崎さんって……?」って顔していたら、おばさん教えてくれた。
「ほら、川崎麻世っているでしょ? タレントの。川崎麻世(まよ)だから、うちではマヨネーズのことを川崎さんって呼んでるの」
なるほど……川崎麻世さん、なるほど!!で、この話を家族にしてみたわけ。「うちにはこんな斬新な呼び名、ある?」ってね。
でも、どうも我が家にはそんなクリエイティブな隠語は存在しないらしい。何か思い当たるか考えてみたけど、せいぜいルンバに名前をつけてる程度。しかも、それも普通に自分たちが名付け親になり「リトア」となんの由来もない名前。
誰もが「なるほど!」って感心するようなネーミングセンスはなかった。
脱線しますが、マヨネーズ繋がりで思い出したことがあります。
学生時代。友達に「米津さん」って子がいた。彼女、自己紹介でこんなことを言った。
「私、米津(よねづ)です。マヨネーズで覚えてください!」
これは天才だと思ったね。
「米津」で「マヨネーズ」って。語呂もいいし、覚えやすいし、何よりウケる。
川崎さんのマヨネーズに通じるものがあるけど、こっちは多くの人公認の公式的なセンス!。
やっぱり、ちょっとした言葉遊びで笑えるのっていいなぁと思った瞬間。
世の中には、こういう「呼び名のセンス」がある人がいるんだなぁって、ちょっと羨ましくなった。私も、もっと斬新で面白い名前をつけられる才能が欲しい。