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C003_『魅力』は作れる!!
・私には「魅力」がない
・あの人は「魅力」的だ。
・あの新商品の持つ「魅力」の前に私には為す術なかった。
(買わないという選択肢はなかった。)
・古き文化と近代建築とが融合した建築に私は「魅力」を感じる。
・甘味と辛みの絶妙なハーモニーに「魅了」された。
・彼のピアノには神々しさすら感じてしまう。「魅力」なんて言葉では表現できない。
・あの会社で働く人たちが「魅力」的に見えてしまうのはなぜだろう。
『魅力』
人を引き付けて、夢中にさせる力。
そんなもの、私にはあるのだろうか。
そもそも、「私には○○という魅力があります。」と自己紹介することを歓迎する文化は世界にどのぐらいあるのだろうか。
少なくとも、日本においては「何にでもチャレンジするところが私の魅力だと思います。」と自己紹介する者と対峙したら、多くの方はきっとこう思うに違いない。
「なんて、自信過剰なひとだ。」
「臆面もせず、よくそんなことを語れるものだ。」
「ちょっと、この人は変わっている。」
「だいぶナルシストだな。」
「自分のこと好きすぎだろ。」
そう。魅力は、自分が自分自身に対して感じるものというよりはむしろ、自分が自分以外に対して感じるものであるべき、という考え方が定着している。
このことが、自分の魅力に自分自身が気づかない、という結果を招いた。
気づかないのか、気づこうとしないのか、気づいてはいけないとさえ考えているのか、それとも、もはや自分と「魅力」との関係は水と油のように決して相いれないものとでも考えているのか、
いずれにせよ、自分自身の魅力を語れる人は少ない。
そしてそれは、組織も同じだ。
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