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パイライト
はじめという事で、とりあえず最近の趣味である鉱物収集からひとつ書いてみようと思う。
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私はもともとこの類の自然物を収集するのが大好きで、小学生のころから、部屋には昆虫などの標本がいくつかと、博物館で買ってもらった水晶や化石が飾られている。しかし、趣味として認識しだしたのはつい一年前の事である。
幼少期の出会い
多分小3くらいのころだったか、千葉のおばあちゃんの家が近かったため、よく「きぼーる」で有名な千葉市科学館によく連れて行ってもらっていた。
秀逸なキャラクターと館全体のデザインによって不思議な雰囲気があり大好きだったのだが、特に自然コーナーに虜になった。
そのうち鉱物がメインのコーナーには、図鑑と一緒に、標本ケースのようなものに埋め込まれた、実物を触ることのできる鉱物図鑑が設置されており、物語でしか聞いたことのないような宝石を見て触れることに興奮したのを覚えている。(残念ながら3か月ほど前に訪れた時は自然コーナーそのものが大きく再編されており、残されてはいなかった。)
もう一つ思い出深いエピソードがある。
小さいころ、父方の親戚と小旅行に出かけた際、僕は観光地でたまに見る「天然石掬いどり(500円)」がやりたくて仕方がなくなった。しかし、父怖さに言い出すことが出来なかった。それを見かねた叔母さんは父に内緒で一回やらせてくれたのだったが、バレないはずがなく、情けないだのなんだのとかなりコテンパンに叱られてしまった。それなりに小さい頃(大きくて小学校低学年)の話だが、まあまあ嫌な思い出として記憶されている。
なお、幸いなことに没収はされなかったので、その数十個の天然石も、冒頭の写真に映ってはいないが大切に保管されている。
その時とほぼ同時期、初めて買ってもらった大物(当社比)が、今回メインの内容にしようと考えていたパイライトである。
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そも、パイライトとはなんぞや。
パイライト(黄鉄鉱)は、その金色の色味故に「愚者の金」というニックネームで知られている。
が、愚者の名の通り、ざっくり言ってしまえば鉄である。
この鉱物、特段珍しいものではないのだが、思い出補正ともう一つの理由で一番好きな鉱物といっても過言ではない。
その理由とは、六面体、八面体、五角十二面体の結晶を作ることである。
上の写真の右側に、五角形の結晶があるのがおかわりいただけるだろうか。
次にこちら。
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これほど人工的にも見える物体が自然から生まれるという事に強くロマンを感じる。また、写真のお気に入りポイントは結晶のデカさである。
このような形で売られているものは大体スペイン産なので、もし旅行などで行く機会があれば是非採集の様子を見てみたいものである。
最後はこれ
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これまで紹介したものに比べて人工物感は薄れるが、パイライトの金色と石英の白色との相性がとてもよく、綺麗だ。
何より国産というのが、こんなものが日本で採れるのだというワクワクを与えてくれた。
おわり
ここまで、特にパイライトについての思い出と、所持しているものについて紹介してみたがどうだっただろうか。
パイライトは一般的な鉱物なので比較的安価で集めやすいのも利点の一つだ。鉱物は一つとして同じものが存在しないので、もし興味が湧いた方がいれば、自分のお気に入りの、自分だけの石を探してみてはいかがだろうか。
次からはこんなに長く書かないと思います。あと、ちょうどいい一人称がなかなか決まらなくて困ってます。