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のりかな毎日エッセイ250225:226事件の話を今するのは狂か愚か:映画「226」冒頭5分まとめ!

2025年2月26日、0時10分。
また日を跨いでしまった。
2月25日の記事なのだけど、今、2月26日になった。
226事件。
そう、今日は、226事件の日。


”昭和の始め、日本は満州での武力進出を巡って、国際連盟を脱退。”
”国際的に孤立し、国内でも血盟団、515事件、相沢中佐による永田
軍務局長刺殺事件等が相次いで起こり、経済不況と東北地方の凶作による
農村恐慌とが相重なって、国民の不安と不満は、絶頂に達していた。”

「…我々の狙いは、昭和維新の志をしっかりと天皇陛下のお耳にお達しすることにあるのだ。
それには、ここに集まった同志が結束して、立ち上がる以外に道はない。
そうだろ安藤君。」

安藤に問いかける和服の人物。

「…しかしな…部下の下士官、兵まで、巻き添えにすることは…」

安藤大尉。

「それは違います。彼らのためにこそ、立つのです。」

栗原中尉。

「あと数か月で、我々は満州に派遣される。
日本をこのままにして、部下たちを外地で死なせることができるか。」

中橋中尉。

「…安藤、兵が無ければ、武力が無ければ、この計画は実現不可能
なんだ。」

野中大尉。

「私は単独でも決行しますよ。
何事にも時期というものがあります。」

河野大尉。

「決行あるのみです。
”昭和維新”断行の旗印のもとに、結集しましょう。」

中橋中尉。

「その時期が早すぎる…。失敗したら逆賊の汚名を着るぞ。」

安藤、逡巡。

「失敗はせんよ、絶対に。
真崎大将始め、我々を支援してくれる軍の首脳部が大勢いるんだ。」

磯部一等主計。

「安藤さん、我々は一丸となって、新しい日本を生み出す
捨て石になるんですよ。」

栗原中尉。

「…。」

安藤、思案。

「スモスモスモスモ♪家づくりのご相談ですね?(スーモCM)」

(そんな選択肢もあったんだ!)

「議論は出尽くした。あとはこれだ。」

野中、白布に書きなぐった檄文を全員に見せた後、白布を安藤に渡す。
安藤、檄文を読み上げる。

「…我れ狂か愚か知らず。一路遂に奔騰するのみ…。」

安藤、激を無言で見つめる。
場面転換。雪のちらつく夜。
雪夜の中、2人の人物が電話で密談している。

「…いよいよやるそうですよ。」
「やるって、いつ…?」
「26日だそうです。」
「26日?いつの?」
「この26日です。2月26日。」

菊の御紋。その「下」に時計が移る。
時針は今まさに「真上」を指そうとしている。2月25日、23時59分。
2月26日になった瞬間、「226」のタイトルが現れる。

この瞬間、時計の針は正確に真上を、菊の御紋を、「天皇家」を刺した。
いや指した。
安藤ら青年将校たちの狙いは天皇陛下への直訴であり、陛下を取り巻く
「逆賊」を排除することである。
映画の主役たちの目的を映像によって表現している。
のみならず、青年将校たちは「菊の御紋」の下に位置している、という
原則も示している。映画内でこのルールを越えることはできない。
彼らの敗北は、冒頭のこのシーンで既に示されている。
実際、「原隊に戻れ」という陛下の奉勅命令により、決起は瓦解するのだ。

かっけえ。
かっけえよ。
映画「226」。
1989年公開の松竹映画。
youtubeで2月26日まで無料で公開していたのでつい観てしまった。
冒頭の音楽とナレーションだけで泣きそうになる…。
音楽がいいと思ったら、千住明氏の作曲だったのか。
千住氏と言えば「Vガンダム」の音楽の人だもんね、そりゃいいわ。

映画『226』【公式】 - YouTube
↑一応リンク貼るけど、今日までの公開だから観れなくなるかも。
というわけで、冒頭5分の内容をまとめてみました。
なんというか、「決起を渋る安藤大尉への説得」という形で、決起将校
たちが視聴者に説明と説得をしてくる形になっている。
それで、安藤と一緒に視聴者も、
「なるほど一理ある。こいつらと一緒に決起するか!」
という気分にさせられる、のが上手いし、怖い。
僕はネトウヨではないけど、日本人はこういう話に弱いと思う。
忠臣蔵とかね。
「昭和の始め、日本は満州での、…」というナレーションに合わせて、
歴史の教科書に出てきそうなモノクロ写真が流れていく。↓

↑満州国建国時の写真かな?

歴史上のモノクロ映像や人物だったのが、誰でも知ってる俳優たちの演技に
代わり、いつの間にかモノクロからカラーになっている。
1936年の古事が、1989年の「今ここ」の出来事であるかのように
錯覚させる演出だ。
1989年と言えば昭和が終わり、平成に変わるまさにその時。
「新しい歴史教科書をつくる会」運動とか、百田尚樹現象とか、
右派ポピュリズムが台頭してくる発端にこの映画がある、といったら
言い過ぎだろうけど。感化を与えているのではないか。
ネトウヨに眉をひそめるような人たちこそ、彼らへの理解度を上げるため
に観た方がいいと思う。
無料公開が終わっても、配信とかレンタルで観れると思うのでぜひ!
二・二六事件 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6

なお冒頭の決起将校らは全員、自決もしくは銃殺刑となったらしい。

にしてもyoutube動画のCMがまた、ギャップがすごくて良かった…。
あと、映画のドラマチックな演技を見た後で、実際の人物たちの
淡々とした音声を聞くとこれまたギャップが…。
ロングバージョン 二・二六事件 傍受された通話音声

淡々とした喋り口が生々しさを感じる。
とはいえこのリアルな喋り方では映画にならないから、
映画のドラマチックな喋り方はそれはそれでいいと思う。

というわけで、226事件について無知な僕が、無料動画に感動して
今、3時半。3時間かけて冒頭5分まとめを作ってしまった、という
話でした!
というか一回見ただけでは、誰が誰役なのか分からないので、
あと俳優の名前も竹中直人と佐野史郎くらいしか知らないので、
そこの照合に小一時間かかった…。佐野氏が栗原中尉?という人の
役なのか、と一人ずつ調べていって。
最終的に「226 映画 うじきつよし」みたいに検索していくと、
ああこの顔の人がうじき氏で、この役なのか、と効率的に調べられる
と分かったけど。間違ってたらご一報ください…。
あと冒頭のこの人物、何役でなんていう役者さんなのか、調べた
けど分からなかった…。詳しい人いたら連絡されたし。↓

この人だけ軍服じゃなくて和服着ているし、決起を促した影の人物?

ガンダムオタとしては、0083はこの映画の影響でああいう感じに
なったのかな?と理解度が上がった気がする。
それはともかく。
もう午前4時になんなんとしているのでこの辺でおしまいにしよう。
令和の今、2月26日に226事件の記事を書いてるのは私くらいだろ。
と悲しくなったり。
「#226事件」のnote記事、162件…。少な…。
ツイッターのトレンドは、「#マルエフ」「#りくろーおじさん」…。

https://x.com/grom_ct125/status/1894295689032863826
りくろーおじさん何それ?と思ったら、ケーキ屋さんが
値上がりした話で盛り上がってたらしい。
「経済不況の話」という意味では226事件とつながってる
気がしなくもない…⁉令和維新の先触れ…?

226事件はいい悪いじゃなく、史実とここが違う!とか言う話でも
無くて、この出来事をそれぞれがどう受け止めるか、ということだと
思う。
「決起を促す話」ではもちろんないし、「決起しても無意味だから
黙って生きてきましょうという話」でもないと思う。
というわけで、黙祷。
「…我れ狂か愚か知らず。一路遂に奔騰するのみ…。」
こんな時間に誰も読まない記事を書いているのりかなは、狂か愚か⁉
ただ走り抜くのみ!
では、また明日♪
(明日は今日できなかった確定申告か音声化の話をするよたぶん…)


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